おすすめのプロモーション
フードデリバリー市場、ShopeeとGrabが9割超を占有

<写真:nguoiquansat.vn>
複数の市場調査により、ベトナムのオンライン食品配達市場において、ShopeeFoodとGrabFoodが合計で90%以上のシェアを占めていることが明らかとなった。
ニールセンIQおよびDecision Labの調査によれば、ShopeeFoodが全国で56%、GrabFoodが36%の市場シェアを獲得しており、続いてBeグループのbeFoodが第3位に位置している。
都市別に見ると、ハノイ市ではShopeeFoodが56%で首位を占め、ホーチミン市ではGrabFoodが50%で最も多く利用されている。
ダナン市では両プラットフォームによる市場支配がさらに顕著で、事実上の独占状態にある。
beFoodはホーチミン市において11%のシェアを確保しており、地方における健闘が目立つ。
ユーザー層にも特徴がある。調査によれば、ShopeeFoodの主な利用者は16~24歳の若年層であり、注文内容はスナックやドリンク類が中心である。
一方、GrabFoodは35歳以上の層に支持されており、注文されるのは定食や健康志向の食品が多いという。
市場全体は拡大傾向にあり、Googleなどが共同発表した「e-Conomy 2024」では、2024年の市場規模が前年比12%増の40億ドル(約5848億円)とされている。
また、2030年には90億ドル(約1兆3158億円)に達するとの予測も示されている。
Statistaのデータによれば、2025年の市場規模は27億8000万ドル(約4063億円)であり、年平均成長率9.34%を維持すれば、2030年には44億ドル(約6433億円)に達する見通しである。
一方で、市場競争は激化している。2023年時点では6社が競合していたが、Baemin、GoFood、Loshipといった事業者は市場から撤退を余儀なくされた。
これに対して、新規参入組としてVingroup傘下のXanh SMが「Xanh SM Ngon」を展開しており、2000以上の飲食店と提携しつつ、衛生管理と商品品質の向上を差別化要素として打ち出している。
既存大手のShopeeFoodおよびGrabFoodも、AIを活用したマーケティングの最適化や機能強化を図っており、ユーザーの嗜好や行動パターンを精密に分析することで、競争優位を維持しようとしている。
ShopeeFoodはライブコマースや提携マーケティングに注力し、GrabFoodはグループ注文機能や割引クーポンの提供を強化している。
今後、ベトナムのフードデリバリー市場においては、技術革新とサービスの差別化が競争の鍵を握るものと見込まれている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。