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ダナンにある太古の洞窟、省級遺跡に認定

<写真:nguoiquansat.vn>
ダナン市タインビン地区に位置する鍾乳洞群「ハンゾイ(コウモリ洞窟)」が、7月17日付で省級遺跡に認定された。
これに伴い7月21日にはタインビン人民委員会による認定証の授与式が執り行われた。
ハンゾイはかつてクアンナム省ティエンフオック郡ティエンアン村に属していたが、行政区画の変更により現在はダナン市の管轄下にある。
同地域は先史時代のサーフイン文化やチャンパ文化の痕跡を今に伝える場所としても広く知られている。
地質学的見地から見ると、ハンゾイは約5億3000万年前から1億5800万年前にかけて形成された古い地層に属しており、クアンナム・ダナン地域において最古級の岩石層の1つとされる。
特にカムドゥック層およびヌイブ層に含まれる変成岩が広範囲に露出しており、明瞭な節理構造や褶曲の様子が確認可能な点で注目を集めている。
熱帯地域において母岩が完全な形で露出している事例は極めて稀であり、この点においてハンゾイの地質構造は極めて貴重である。
自然の地質博物館とも称されるこの地は、地球の地殻変動史を紐解く手がかりを提供している。
また、岩肌には長年の風化によって独特の文様が浮かび上がっており、あたかも古代文字を思わせるような神秘的景観を形成している。
歴史的側面においても、ハンゾイは重要な役割を果たしてきた。
フランス植民地時代およびベトナム戦争期には、レジスタンス運動の拠点として利用され、第5軍区の兵器工場が洞窟内に設置されていた。
また、洞窟内に蓄積されたコウモリの糞は、火薬の原料としても活用された記録が残っている。
現在、ハンゾイは生態観光の新たな拠点としての整備が進められており、学術調査や文化活動の場としても注目を浴びている。
地元当局は、同地域の観光振興と文化資源の活用に大きな期待を寄せている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。