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台風カルマエギの甚大な被害、死者5人・被害総額7兆ドン超
<写真:nhandan.vn>
ベトナム中部を直撃した台風カルマエギにより、被害総額が7兆ドン(約408億1000万円)を超えたことが農業・農村開発省の防災部門によって明らかにされた。
最も被害が大きかったのはザライ省で、被害額は5兆ドン(約291億5000万円)に達し、ダクラク省でも2兆5000億ドン(約145億7500万円)の被害が確認されている。
7日午後に発表された情報によれば、同台風によって5人が死亡、3人が行方不明、17人が負傷した。
住宅への被害も深刻で、244棟が倒壊し、1万7500棟以上が損壊または屋根を吹き飛ばされた。特にザライ省では約1万2500棟、ダクラク省では約4300棟の住宅が影響を受けた。
高潮および洪水によって8500棟以上の住宅が浸水し、水産養殖業では5万4300のいけすが流失した。
加えて漁船21隻が沈没し、44隻が損壊した。農業への被害も広範囲に及び、稲作、野菜、工業作物を含む7700haが被災し、家禽約3600羽が死亡した。
インフラへの被害も甚大である。電力インフラでは電柱449本が倒壊し、110kV送電線において31件の障害が発生した。
これにより160万世帯以上が停電し、特にザライ省では約68万世帯、ダクラク省では約32万5000世帯が影響を受けた。
復旧作業は進行中であるが、多くの世帯で依然として停電が続いている。
交通インフラも被害を受けた。クアンガイ省では土砂崩れにより幹線道路が通行不能となり、ザライ省ではホーチミン道路の一部が崩壊し、ダクポト橋が流出した。
ダクラク省では鉄道の路盤が流され、南北線の一部運行が停止している。国道19Cや地方道路641号線も冠水した。
政府はこれらの状況を受け、被災3省に対して緊急支援を決定した。
具体的には、クアンガイ省に200億ドン(約1億1660万円)、ザライ省およびダクラク省にそれぞれ300億ドン(約1億7490万円)が配分された。
また、ベトナム祖国戦線中央委員会も各省に対して100億ドン(約5830万円)の支援を行うとしている。
台風カルマエギは11月1日にフィリピン近海で発生し、5日に南シナ海へ進入した。
6日にはザライ省沖約290km地点で最大風速15級(秒速約45m)、瞬間最大風速17級に達し、その夜にザライ省およびダクラク省に上陸した。
上陸後は内陸部を通過しながら勢力を弱めたものの、広範囲に深刻な被害をもたらした。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。