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ランジェリーや母子製品、数十億ドル規模のニッチ市場
<写真:tuoitre.vn>
ベトナム・ホーチミン市のサイゴン展示会議場(SECC)において、11月13日から15日にかけて繊維・ファッション業界の国際展示会が開催された。
ベトナム繊維協会(VITAS)、ホーチミン市ファッション繊維協会(AGTEK)、およびインフォーマ・マーケッツ・ベトナム社が主催した。
インナーウェア、スポーツウェア、母子向け製品を中心に、国内外から数百社が出展し、多様な製品と技術が披露された。
インフォーマ・マーケッツのアジア地域副社長であるアテナ・ゴン氏は、ベトナムが若手デザイナーの創造性と高い技術力を強みに、国際的な製造拠点として存在感を高めていると述べた。
2024年の母子向け市場規模は18億ドル(約2781億円)に達しており、ベトナムは世界第3位の繊維輸出国として、4360億ドル(約67兆3620億円)の輸出額を記録したという。
一方、VITASの副事務総長グエン・ティ・トゥエット・マイ氏は、今後の成長には「グリーンサプライチェーン」への対応力が不可欠であると指摘した。
技術革新、自社ブランドの育成、環境配慮型素材への積極的な投資が求められており、「単なる受託加工からの脱却が急務である」との見解を示した。
内需市場においても変化の兆しが見られる。
インナーウェアブランド「BomSister」の創業者であるチュオン・ヴ・バン・タム氏は、消費者が機能性だけではなく感情的価値も重視する傾向にあると述べた。
特に快適さや自己表現としての「自信」を大切にする若年層から30代以降の世代には、シンプルで実用的なデザインへの需要が高まっているという。
さらに、B'Lao-ScaviグループのCEOグエン・スアン・リン氏は、従来のファストファッションの時代が終焉を迎えつつあり、今後は社会的責任と環境意識を重視した「責任あるファッション」が主流になると述べた。
ベトナムの繊維業界は、グローバルおよび国内市場で広がるインナー、スポーツ、育児分野といったニッチ市場に対応するため、技術革新と持続可能性の両立を図る必要に迫られている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。