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ベトナム人の不妊・不育、進む若年化と社会的影響
<写真:nld.com.vn>
ベトナム保健省は、国内で約100万組の夫婦が不妊または不育の状態にあり、その約半数が30歳未満であると発表した。
この現象は、出生率の低下に直結しており、将来的な人口構造に深刻な影響を及ぼす可能性がある。
同省によれば、今回のデータは全国8省市に居住する15〜49歳の1万4000組以上の夫婦を対象に実施された調査に基づくものであり、国内では初めての大規模な不妊実態調査である。
調査の結果、不妊率は7.7%に達すると推計され、特に若年層において患者数の増加傾向が顕著であるとされる。
ハノイ市の専門医師によれば、不妊・不育の増加が出生率の低下をさらに加速させ、将来的には人口減少や若年労働力の不足、高齢化の進行といった深刻な社会的課題を引き起こす。
2025年時点でのベトナムの合計特殊出生率は1.93にとどまり、人口置換水準とされる2.1を下回っている。
中でもホーチミン市、タイニン省、カントー市、カマウ省、ビンロン省では1.43〜1.6と、全国でも特に低い水準にある。
不妊の原因については、女性側に40%、男性側に40%、両者に原因があるものが10%、原因不明が10%とされる。
女性では卵管閉塞、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、子宮内膜症、加齢、ホルモン異常などが主な要因であり、男性では無精子症、精管閉塞、精子運動性の低下や奇形精子などが原因とされる。
加えて、喫煙や飲酒といった生活習慣も、特に男性の精子の質に悪影響を及ぼす。
こうした状況を踏まえ、ベトナム政府は不妊治療へのアクセス向上を目的とした各種施策を推進している。
具体的には、独身女性による卵子凍結や体外受精(IVF)の利用を認める法整備、育児・出産に関する労働政策の見直し、さらには経済的支援策の拡充が進められている。
しかしながら、費用面での負担、治療に対する心理的抵抗感、時間的制約といった要因から、治療の開始が遅れるケースも多く、結果として適切な介入の機会を逃す夫婦も少なくない。
医療関係者は、医療リソースの有効な連携と統合的な生殖医療体制の整備が喫緊の課題であると指摘している。
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