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ベトナム都市部の児童、約90%が肥満

2019年07月09日(火)00時00分 公開
ベトナム都市部の児童、約90%が肥満

<ベトナムの肥満児は、過剰にタンパク質を消費しているとの研究結果が出ている(写真提供:Shutterstock/kwanchai)>


最近の調査で、ベトナムの農村部の児童の過体重・肥満率は35%であるのに対し、都市部の児童の過体重・肥満率は86%にのぼることが明らかになった。


先週に国立栄養研究所が実施した今回の調査は、ハノイとホーチミン、ベトナム北部タイグエン、中部ゲアン、南部ソクチャンにある学校75校の7〜17歳の学生5028人を対象に12か月間にわたって行われた。


肥満状態にある児童は、タンパク質を多く含む食品を消費する傾向があることが同研究で判明した。 標準体型を含む多くの児童が、不健康な食習慣を追求したり、甘い飲み物や甘い食べ物を食べたりする傾向にあったという。


小学生は推奨基準よりも多くのエネルギーとタンパク質食品を消費する傾向にあり、中高生はエネルギー、鉄、亜鉛、カルシウム、その他のビタミンが豊富な食品の摂取量が不十分である傾向も明らかになった。


身体活動の減少と電子機器と向かい合う時間が伸びている事が、都市部の子供たちの肥満率の増加に繋がっているという。


また、同研究では、学生の肥満率は年齢とともに減少し、体重不足の学生の割合は年齢とともに増加することがわかった。


研究を率いたTran Thuy Nga氏は、農村部の子供たちの栄養失調や都市部の子供たちの肥満問題を解決するために介入プログラムが必要であると述べた。


専門家によると、ベトナムの人々は肉を大量に消費し、野菜を十分に摂取していないという。 平均的なベトナム人が消費する肉の量は、過去30年間で6倍に増え、1日100g近くになっている。 野菜の消費量は世界保健機関(WHO)によって推奨されている量の半分、一日約200gに減少した。


2017年のスタンフォード大学の調査によると、ベトナムは世界でも最も身体活動の少ない国のひとつだという。 フィリピンや韓国、中国の1日平均歩数はそれぞれ4000歩、5800歩、6200歩であるのに比較して、ベトナム人は3600歩のみだった。


保健省の調査によると、人口の約30%がWHOが推奨する週150分の運動を実施していないという。


しかし、ベトナム児童の状況はさらに悪いという。 国立栄養研究所はハノイとホーチミン市の中学生の約46%、小学生の39%が十分な運動を実施していないと推定している。


ベトナム人児童の運動不足は、ファーストフードや糖分の多い飲み物の消費の増加と共に、学校や家庭で体育の優先順位が下がっている事が一部起因しているという。


関係当局は状況の改善に力を入れている。保健省は、2025年までに運動不足人口の割合を30%から10%に減らすことを目指している。同省は健康を維持するために市民に1日に1万歩、歩くことを促すキャンペーンを開始した。

出典:VNEXPRESS

 

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