ベトナムで気を付けておくべき病気【渡航前に要確認】

ベトナムで気を付けておくべき病気【渡航前に要確認】

ベトナムではどんな病気に気を付けておかなければならないのでしょうか? 「デング熱」や「マラリア」に注意すべきだということは聞いたことのある方も多いかもしれませんが、実はまだまだありますよ。今回はベトナムに渡航する前に知っておきたい病気やその症状について紹介します。

 

 

デング熱

 

デング熱はウイルスを持っているネッタイシマカやヒトスジシマカ(ヤブ蚊)に刺されることで感染する病気です。潜伏期間が3〜5日あるため、刺された直後は感染しているかどうかは判断することができません。医者によるデング熱の診断は、発症後3~4日目に行う血液検査(白血球減少、血小板減少、免疫検査)のみ可能ですが、対症療法(病気の根源ではなく、病気によって発生している痛みなどを和らげる方法)以外の治療法はありません。

デング熱に感染してしまった場合、「突然の発熱」「関節痛」「頭痛(特に眼の奥の痛み)」「嘔気」「嘔吐」などの症状に5~7日間ほど見舞われます。また、発熱して数日後には麻疹(はしか)に似たような小さな紅斑が体に現れます。これは、皮下出血や歯肉出血が見られる事もあります。

通常は後遺症なく回復しますが、重症の場合には血小板が急激に減少する「デング出血熱」となり、肝腫大や胸水、腹水が見られるようになることもあります。また、最悪の場合は輸血が必要になったり、死に至ったりすることもあります。

デング熱が重症化するリスク因子としては、「妊婦」「乳幼児」「高齢者」「糖尿病」「腎不全」などが挙げられます。これらに該当する方は特に注意が必要です。

 

 

マラリア

 

マラリアは大きくわけて「熱帯熱マラリア」と「三日熱マラリア」の2種類があります。治療にはいずれに対しても抗マラリア薬が有効です。放置しておくと命の危険性もあります。そのため、蚊に万が一刺されてしまった場合は、必ず医療機関への受診が必須です。

 

熱帯熱マラリア

マラリアを発症した人のほとんどが、熱帯熱マラリアを発症しているといわれています。この熱帯マラリアは治療が遅れてしまうと命に関わるほど、恐ろしい病気です。潜伏期間は約1〜2週間ですが、突然に高熱を発症するのが特徴です。

 

三日熱マラリア

三日熱マラリアの症状は少し特徴的で、48時間ごとに発熱して解熱するという規則性があります。主な症状としては発熱の他に、「頭痛」「関節痛」「脾腫(ひしゅ)」「貧血」「播種性血管内凝固症候群(はしゅせい けっかんない ぎょうこ しょうこうぐん)」「急性腎不全」「意識障害」「出血症状」「肺水腫」などが挙がれます。

 

 

腸チフス

 

腸チフスは食事を介してチフス菌が体内に感染することによって発症します。潜伏期は10日から2週間ほどです。この時期は熱があっても少し頑張れば、自力で病院に行ける程度です。しかし、熱は次第に高くなり、1週間ほど経過すると39~40℃の熱が続くようになります。

高熱と共に腹痛や下痢を伴うことが多いのですが、下痢の症状が出なくても腸チフスであることもあります。治療をきちんと行った場合は約4週間程度で回復します。治療をしなければ高熱が更に2週間ほど長引き、腸出血を起こして危険な状態に陥る可能性もあります。

 

A型肝炎

肝炎には種類がありますが、A 型肝炎は食べ物や水を介してウイルスが体内に感染して発症するのが特徴です。ウイルスによってA型肝炎を発病した場合は、熱が出て体がだるくなり、腹痛をきたすこともあります。

その後、黄疸(皮膚や粘膜が黄色になること)が出現します。また、尿がコーラのような色になったり、便が白っぽくなったりします。A型肝炎は予防接種を打つことで未然に防ぐことができます。ベトナムに 長期滞在をする際はワクチンをあらかじめ接種しておくことをお勧めします。

 

 

狂犬病

 

狂犬病は致死率100%の恐ろしい病気です。狂犬病と聞くとイヌにだけ気を付けておけば大丈夫だと思われがちですが、狂犬病ウイルスを保有している動物はイヌだけでなく、ネコやコウモリ、サルとさまざまです。

狂犬病患者の多くはベトナムのメコンデルタ地域から報告されていますが、狂犬病を発症した動物はベトナム全土で確認されています。狂犬病は狂犬病ウイルスを持った動物に噛まれた場合だけでなく、狂犬病ウイルスを持った動物に傷口を舐められてしまっただけでも感染します。

狂犬病は潜伏期間が平均で約1カ月、長い人では2年とかなり長いことが特徴です。そのため、感染しても気が付かない人がほとんどです。予防接種をしても100%未然に防ぐことができませんが、感染後すぐに治療を受ければ発症を未然に防ぐことができます。

 

 

結核

 

ベトナムの結核の発症率は日本の約10倍です。また、2012年度における世界の結核高まん延国22か国の中でもワースト12位(WHO)にランク付けされています。

毎年、18万人が感染していると推測されており、日頃からの結核に対する予防意識を持って生活することが重要です。在留邦人の感染や日本国内におけるベトナム人留学生の発症も報告されています。

 

 

まとめ

 

ベトナムの衛生環境は年々改善してはいますが、不衛生な食事を提供している店もまだまだ存在します。ローカル屋台は安くておいしいことから、地元民や観光客にも大変人気ですが、店はきちんと選ぶようにしましょう。

※この記事に記載されている情報は2018年5月のものです。本記事に記載されている情報は予告なしに変更される場合がございますが、ご了承ください。



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