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ホーチミン、プラスチックゴミによる環境汚染が深刻に
Vietstar社とTam Sinh Nghia社が運営する2箇所の廃棄物処理場の報告によると、 ホーチミン市内では毎日60トンのプラスチックゴミが廃棄されており、そのうちリサイクルされているのはほんの一部だ。今後、ホーチミンではプラスチックゴミによる汚染が非常に深刻なる可能性が高いとされている。
現在のベトナム人1人当たりの年間プラスチックゴミ廃棄量は40キロで、今後2020年までに、年間45キロまで増加することが予測されている。プラスチックゴミのうちリサイクルされているのは約10%のみで、プラスチック廃棄物のほとんどが生分解性プラスチックでなく、土壌で生物に分解されない成分で製造されていることが問題視されている。現在、ホーチミンで使用されているプラスチックのほとんどが土壌で生物に分解されない成分で製造されているのだ。
ビニール袋や食品梱包材、ストローなどの再利用されないプラスチック製品は環境破壊の大きな要因の一つだ。環境専門家によると、ほとんどのプラスチック製品は生分解性ではなく、成分を分解するのに100年以上を要すると話した。
ホーチミン市天然資源環境局は、市内の1日当たりのゴミの総量は9000トン以上に上るという。そのうち、約6000トンは埋め立て地で埋め立てられ、残り3000トン以上はTam Sinh Nghia社とVietstar社によって廃棄処理されるそうだ。
廃棄処理場を経営する2社はプラスチックゴミのうち60トンは他の種類のゴミと混ざってしまい、とても汚い状況にあるという。そのため、リサイクルして何かに作り替えられた場合でも品質の低いものしか出来上がらないのが実情だ。さらに、リサイクルされたものの中には、使用されずに再び廃棄されてしまうものもある。
2社は、市民の多くがゴミを分別していないため、リサイクルに時間がかかってしまうだけでなく、環境汚染にもつながっていることを訴えた。
さらに、2社は現在の環境保護を目的とした政府の規制も効果的でないと不満を漏らしている。特に天然資源環境省は環境に良くないビニール袋の使用に対する150~200%の環境税を課しているが、環境破壊を助長するビニール袋の製造業者には課税されておらず、依然としてうまく機能していないのが現状だ。
梱包会社のVafacoの代表は環境に優しいビニール袋を生産する業者とそうでない業者の競争が適正なものではなくなっていると話した。
現状として、環境に優しいビニール袋は商業施設やスーパーマーケット、環境保護を推進する企業でしか使用されていない。
リサイクル可能なビニール袋の使用量は全体の1%にしかすぎない。ビニール袋は日常生活において非常に便利なものであり、大量に使用される。さらに、市民の環境保護への意識の低さもあいまって、ビニール袋の大量使用が環境破壊を助長してしまっているのが事実だ。また、ビニール袋は特に都市部で大量に使用される傾向にある。
毎年、ホーチミンでは7000億ドン(約35億円)が河川や運河のゴミ収集に、1兆132億ドン(約56億6000万円)近くが排水処理システムの修理に投じられている。
Vafacoの代表者はビニール袋の消費量を減らすためにはリサイクル不可能なビニール袋を生産する業者に対し、環境税を課すことが第一だという。その上で、公共の場でポイ捨てを行った人に対し、罰金を科す必要性も訴えている。ゴミを分別しない企業や家庭に対しても何らかの制裁が下されるべきだともいう。
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