ベトナム国産ワクチン、臨床試験1人目は女子学大生

2020年12月11日(金)11時17分 公開
ベトナム国産ワクチン、臨床試験1人目は女子学大生

<写真:©️VNエクスプレス>

ナノゲン(Nanogen)社が開発するベトナム初の国産ワクチンの臨床試験のボランティア募集が12月10日から開始された。

ハノイにある国防省傘下である軍医学院臨床試験の治験登録1人目となったのはMinh Anhさん(25)。

Anhさんは医科専攻の修士課程に在学しており、以前には新型コロナウイルスに関する研究も行っており、新型コロナウイルスの危険性や深刻さについての知識を兼ね備えている。

 

臨床試験は第1期〜第3期まで行われる予定で、第1期では60人のボランティアが募集されている。

10日午前だけで30人が治験登録をしたという。

 

報道陣の取材に対してAnhさんは「ベトナムは新型コロナウイルスの感染防止対策をうまくやっており、国内では新型コロナウイルスに直接的に関係した死者が出ていない。しかし、世界に目を向けるとたくさんの人が命を落としている」と応えた。

 

ベトナムの臨床試験1人目となることについてAnhさんは「ワクチンの接種が怖くないといったら嘘になるし、心配していないといっても嘘になる。しかし、ベトナムの国産ワクチンの有効性を信じている。副作用が出ても、しっかりと治療をしてもらえる。万が一、臨床試験がうまくいかなくても、いつでも辞めることができる。」と話し、すでに当局から具体的にどんなワクチンを接種することになるのかについて説明を受けていることを明らかにした。

 

「悪いことは何も起こらない」とAnhさんは話した。

 

保健省科学技術訓練局によると、臨床試験に治験登録できるボランティアは18歳〜50歳までで、『健康状態が良好であること』や『経済的に安定していること』、『慢性疾患を持っていないこと』などが条件に挙げられているという。

治験登録したボランティアの中から選ばれた人に対して、12月17日からワクチンの接種が開始されるという。

 

ナノゲン(Nanogen)社の幹部は、臨床試験における医療事故を防止するため、国防省の第103軍医病院などの病院と協力しており、あらゆるリスクを想定し臨床試験は安全に行われるとしている。

治験者に対しては臨床試験で万が一何らかの健康被害があったときにそれをカバーする200億ドン(約9000万円)相当の保険がかけられているという。

具体的に治験者に支払われる補償額は公表されていない。

 

ベトナムではナノゲン社の他、保健省傘下のワクチン生物製剤研究製造センター、第1ワクチン生薬製造会社(VABIOTECH)、ワクチン医学生物学研究所(IVAC)が新型コロナウイルスのワクチン開発を行っている。

このうち、臨床試験の承認を得ているのはナノゲン社のみ。

 

 

 

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