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空港は投資回収までに数十年を要する:航空専門家
<写真:VN Express>
評論家によると、年間100万人の乗客を収容できる空港は3兆〜5兆ドン(約183億2644万〜305億4407万円)の費用が必要となり、投資回収には40〜50年を要する。
ベトナムでは北部ソンラ省やトゥエンクアン省、ラオカイ省、中部のニントゥアン省、クアンチ省、中央高原のコントゥム省、南部のドンナイ省など多くの省が空港建設を希望している。
ラオカイ省のサパ空港は収容人数が150万人で予算は3兆6500億ドン(約222億7690万円)を予定している。予算のうち民間投資家が3兆ドン近くを負担しており、損益分岐点は46ヶ月である。
クアンチ省のジオリン(Gio Linh)地区に265ヘクタール規模で建設されるクアンチ空港は2期に分けて建設され、総投資額は5兆8200億ドン(約355億4300万円)となる。
そのうち5兆5000億ドン(約335億8874万円)は投資家が負担し、残りは国家予算から支出され用地整理に充てられる。投資家は収支を合わせるのに47年4ヶ月を要する。
航空専門家のグエン・バック・トゥン氏によると、3兆〜4兆ドン(約183億2644万〜244億2816万円)規模で100万人を収容できる空港はフライトから360億ドン(約2億2000万円)、乗客から1000億ドン(約6億1110万円)の年間収入を得られる。
200万人収容可能な空港の場合、投資家は年間約2500億ドン(約15億2744万円)の収入を得ることとなる。
空港は他のインフラ工事とは異なり、運営コストが非常に高く、電気や水、約200人のスタッフの給与など、年間支出は乗客100万人規模の場合400億〜500億ドン(約2億4439万〜3億549万円)に上る。
さらに、銀行融資の利息や減価償却費などで3000億ドン(約18億3326万円)が必要となる。
トゥン氏によると、特に山間部の新しい空港は最初の数年間は収容能力を大幅に下回って運営され、たとえ収容能力に達したとしても投資を回収するには数十年を要する。
ベトナム国内にある22の空港は未だ受け入れ人数が最大収容人数に達しておらず、新型コロナウイルス発生前の2019年に収容人数以上が利用した空港は10か所のみであった。
便数が少なく収入が運営費を賄えない空港もある。クアンニン省のバンドン空港を除く21の空港はベトナム空港公社が運営しており、収入の多い空港がその不足分を補っている。
レ・アイン・トゥアン運輸省副大臣は最近の政府会議で、既存空港のアップグレードや拡張のために資金を使用するのは必要経費が大きい一方、収入はほとんどないため困難であると述べている。
また、投資回収期間が長期に及ぶため、建設・運営・移転(BOT)方式は実現不可能である。
同副大臣は空港の投資家を惹きつけるために中央政府および地方政府は投資段階と運営段階においても適切な資本支援を行うべきであると指摘する。
経済学者のゴー・チ・ロン氏によると、市や省はその経済的潜在能力と予想される利用者数を慎重に評価する必要がある。投資回収期間が10〜15年のインフラプロジェクトは投資家を惹きつけるのに効果的である。
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