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ベトナムの喫煙率は世界15位、年間約2800億円を費やす
<写真:Tuoi Tre>
情報通信省によると、ベトナムの喫煙率は現在世界第15位で、同国の喫煙者は毎年合計20億ドル(約2775億3500万円)近くをタバコに費やしていると推定されている。
同省法務局のホー・ホン・ハイ副局長は23日にハノイ市で開催されたセミナーで、ベトナムの現在の喫煙状況やタバコの害を防ぐための課題と解決策について議論し、同統計を発表した。
ベトナムでは過去数年にわたってタバコ税増税やパッケージへの健康警告の義務付け、禁煙エリアの設置、広告・宣伝・スポンサーの禁止といった喫煙率を下げるための一連の施策が実施されてきたが、男性を中心とした喫煙率は依然として高い水準にとどまっている。
現在、ベトナムの喫煙者数は約1560万人で喫煙率は世界第15位となっている。
国家タバコ害防止・制御プログラムによると、毎年約4万人のベトナム人がタバコ関連の病気で死亡しており、同国がタバコの使用を効果的に防止できなければ2030年までに7万人に増加する可能性が高い。
タバコ関連による年間死亡者数は毎年の交通事故による死亡者数のほぼ4倍にあたり、2021年にタバコが原因で死亡したベトナム人数はHIV/AIDSや結核、交通事故、自殺による死亡者数の合計を上回った。
セミナーでの報告ではタバコの入手容易性や税率がASEAN地域で最も低いことが指摘された。
世界保健機関(WHO)によると、喫煙はがんや高血圧、脳卒中、心臓病といった非感染性疾患の主な原因の1つである。
タバコの煙には69種類の発がん性物質を含む7000以上の化学成分が含まれており、がんや循環器疾患、呼吸器疾患、生殖器疾患といった25の疾患の原因となっている。
保健省タバコ害防止基金のグエン・ティ・トゥ・フオン専門家によると、タバコの煙に含まれるニコチンは米国食品医薬品局からヘロインやコカインと同様の薬理学的中毒性を持つ物質として分類されている。
ベトナムでは最近、男性の喫煙率が低下傾向にあるが女性ではその逆であり、若者の新規喫煙者率は過去5年間で急増し、2015年の0.2%から2020年には18倍である3.6%、男性と女性の増加率はそれぞれ14倍、10倍となっている。
WHOベトナム代表のアンジェラ・プラット博士によると、東南アジア諸国のタバコ価格が非常に安価であり、若者がタバコを容易に入手する原因となっているため、タバコ税引き上げが喫煙率抑制のための最も迅速で費用対効果の高い方法である。
保健省法務局のチャン・ティ・チャン副局長は従来のタバコの他に、電子ニコチン供給システム(ENDS)や加熱式タバコ製品(HTP)を含む新世代のタバコ製品(NGTP)が若者に直接影響を与えていると指摘する。
こうした製品は消費者が容易にアクセスできるような形で、インターネットやソーシャルネットワークで広く宣伝されている。
ベトナムのタバコ害防止に関する法律では、NGTPを管理する規則が未だ採択されていない。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。