ホーチミン市の大気・騒音汚染、安全基準を超過

2022年12月27日(火)13時19分 公開
ホーチミン市の大気・騒音汚染、安全基準を超過

<写真:Tuoi Tre>

 

ホーチミン市天然資源環境局の発表によると、同市内の騒音・大気汚染レベルが安全基準を超過し、同市民の身体的・精神的な健康が深刻な危険に晒されている。

 

極端な大気汚染や騒音は呼吸器系疾患や聴覚障害、精神的な問題、生活の質低下などにつながる可能性がある。ホーチミン市では年末〜テトに掛けて交通量が増加するため、同局は大気汚染や騒音公害の増加が住民に深刻な問題をもたらすことを懸念している。

 

ホーチミン市内のPM2.5(微小粒子状物質)は地域基準である50μg/㎥に対して21〜52μg/㎥程度で推移しており、年明けに交通や産業、建設が活発化するに従ってPM2.5レベルが更に上昇する可能性が高い。

 

PMは大きさによって分類され、直径2.5〜10μmの粒子であるPM10と直径2.5μm以下の粒子であるPM2.5のレベルが空気の質を示す最も一般的な指標となっており、吸い込むと深刻な健康被害をもたらす可能性がある。

 

耳鼻咽喉科医のグエン・ハイ・ナム博士によると、パンデミック後に呼吸器系の問題を抱える多くの人々が微小粒子状物質への曝露により健康状態が悪化し、呼吸器系疾患で入院する患者が増加しているという。

 

また、ホーチミン市立小児病院のグエン・ミン・ティエン副院長は、子どもが上気道感染症や喉頭炎、そして肺炎にかかる危険性が高いと指摘する。

 

世界保健機関(WHO)によると、大気汚染が深刻な地域に住む子どもたちは、他地域に住む子どもたちよりも背が低いことが多く、呼吸器系の病気にかかるリスクも19〜25%高くなる。

 

騒音公害に関しては、夜間の騒音が40dBを超える地域に住む個人は健康問題のリスクが高くなるとされており、聴覚への影響といった明白な騒音公害のリスクだけではなく、一貫した大きな騒音が集中力の低下や興奮などの心理的な問題を引き起こす可能性がある。

 

ティエン副院長によると、騒音への曝露が子どもの睡眠の質に影響を与える可能性があり、子どもたちは神経系の発達のために睡眠を必要としているが、睡眠障害に陥った場合にはその後の人生で知能の低下を経験する可能性があるという。

 

 

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