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ベトナムの燃料価格、調査対象の8割が独自の価格設定を希望

2023年01月11日(水)17時04分 公開
ベトナムの燃料価格、調査対象の8割が独自の価格設定を希望

<写真:VnExpress>

 

ホーチミン市とハノイ市でガソリン・石油事業者を対象に行われた調査によると、大半の事業者が各自で価格設定を行う権利を持てば、燃料市場はより透明性の高いものになると考えている。

 

現在、ベトナム商工省はガソリン・石油取引に関する新しい政令を起草し、2つの選択肢を提案している。

 

1つ目の選択肢はガソリン価格の政府規制は現行通りであるが、燃料価格計算から漏れている企業負担の実費を加え、基準価格を修正するものである。

 

2つ目の選択肢では政府が希望小売価格と算定要素を公表し、事業者はその数値に事業コストや輸送コスト、割増金などを加算して独自の小売価格を決定することを可能にする。

 

ガソリン・石油事業者20社を対象に行われた同調査では、回答者の80%が市場の透明性が高まるとして、2つ目の選択肢に賛成している。

 

サイゴンペトロ(Saigon Petro)のマネージャーによると、販売価格が現実に即して設定されれば、企業にとってガソリンやオイルの輸入や流通がより容易になる。しかし、卸売業者や輸入業者にとって正しい価格設定が行われるように、価格の自己決定にはまだ政府の管理が必要である。

 

また、輸入された燃料が卸売業者の倉庫に到着するまで15〜20日を要するため、国は小売価格を燃料が倉庫に到着した時の価格を基準にする必要がある。

 

ドンナイ省の卸売業者のディレクターによると、各企業での価格設定が可能になれば、燃料市場の競争力が増し、消費者はガソリンやオイルを安価に購入できるようになる。また、企業は最低限の利益を確保することが可能である。

 

現在の国家による市場管理が改善されなければ、今年中に市場から撤退する卸売業者や販売業者が増える可能性があるという。

 

2022年6月以降は多くの流通業者が苦戦し、数十億ドン(10億ドン=約564万円)の損失を計上している。

 

一方で、卸売業者による価格設定が許可されれば、市場の混乱を招くのではないかと懸念する企業もある。

 

Timexcoのマネージャーは、試験段階を含め卸売業者への権限付与に向けたロードマップが準備されなければ、強者の独占市場となる危険性を懸念する。

 

ベトナムのガソリン・石油市場は国営企業が70%を占めており、国営企業が優位な立場になれば、燃料を安く輸入して安く販売することが可能であるため、資本金の少ない民間企業は市場から排除され、独占が起こる可能性がある。

 

ベトナム金融アカデミーのシニア講師であるディン・チョン・ティン氏は、ガソリンと石油は物価安定のための戦略的な項目であり、今は価格変動をさせる時期ではないと指摘する。

 

国会財政・予算委員会のチャン・ヴァン・ラム議員も、ベトナムは社会主義指向の市場経済であるため、ガソリンや電力といった必需品には国の管理が必要であると述べている。

 

商工省はガソリンや石油価格の見直し期間を10日間から7日間へ短縮することを提案しているが、燃料を販売の1ヶ月前に購入していることを理由に、大半の企業が3〜5日への短縮を提案している。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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