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中国の日本産水産物禁止令、ベトナムの輸出への影響はわずか
<写真:VnExpress>
中国が放射能汚染の懸念から日本産水産物の輸入を禁止したことにより、ベトナムの企業は新たな輸出機会を見つけつつあるが、中国の需要低下を受け、利益はわずかなものとなっている。
中国は8月24日、福島第一原子力発電所からの放射能処理水の海洋放出を受け、日本産水産物の全面的な輸入禁止措置を発表し、香港とマカオも10地域からの日本産水産物の輸入禁止を宣言した。
ニャチャンを拠点とするベトナムの水産物輸出業者のCEOによると、中国の禁止令がマグロなど一部製品の輸出にプラスに働く可能性がある。
中国のバイヤーはマグロの注文を前年比15%増加させているが、エビとタコの需要は前年比20%に減少している状況であるという。
他の業界関係者は、禁止令がベトナムの水産物にとってチャンスになる可能性があると考えているが、日本は中国への水産物輸出国としては小さく、影響はわずかであるという意見もある。
2022年、日本は中国の水産物輸入のわずか3%を占め、エクアドルの18.6%、ロシアの14.4%、ベトナムの8.8%とは対照的であった。
SSI Researchの報告書によれば、ベトナムの主要水産物輸出品であるパンガシウスは、需要低下の中で中国への出荷で顕著な増加は見られていない。
また、同報告書では中国へのパンガシウスの輸出は先週わずかに増加したが、禁止令とは無関係で大きなものではなかったと指摘されている。
ベトナムの水産物業界はインフレと経済的課題の増加に直面し、米国や欧州連合(EU)、中国などの主要市場からの需要が減少し、厳しい状況にある。
ベトナム水産物輸出生産者協会(VASEP)によれば、中国へのパンガシウス輸出は前年比32%減の3億2500万ドル(約479億7113万円)、エビは9%減の3億3800万ドル(約498億8998万円)であった。
VASEPのチュオン・ディン・ホエ書記長は、ベトナムの輸出業者は禁止令から大きな利益を得ることは難しいとの見解を示している。
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