ホーチミンのインター校、保護者らが融資返済逃れを告発

2023年09月26日(火)10時15分 公開
ホーチミンのインター校、保護者らが融資返済逃れを告発

<写真:Thanh Nien>

 

ホーチミン市ニャーベ郡のアメリカン・インターナショナル・スクール・ベトナム(AISVN)は、学費を無償化するとして保護者に融資させたが、実態は約束通りに履行されていなかった疑いが浮上している。

 

同市7区在住のヴァン・フオン氏は、2018年にAISVNのグエン・ティ・ウット・エム会長と50億ドン(約3052万円)を融資する契約を締結し、子どもたちは高校を卒業するか他の学校に移るまで、同校で無料で学ぶことが可能とされていた。

 

契約書には融資は無利子であり、生徒が他の学校に移るか12年生を卒業した後、同校は90日以内に返済することが記載されている。

 

フオン氏の子供たちは2022年に転校したが、同校からの返済はなかった。また、今年1月と5月の2回にわたって債務を支払うことを約束したが、現在まで不履行の状態である。

 

同氏は「契約にサインした際は単純に、融資を行えば子ども2人が無料で国際的な教育を受けることが可能であり、長期的にメリットがあると考えていた。学校が約束を破るとは思ってもいなかった」と話している。

 

別の保護者も同じような状況で、タイン・フン氏は子ども4人を無料で学ばせるため、4回の契約で100億ドン(約6100万円)以上を同校に融資した。

 

フン氏は2022年初めに子ども1人が転校することを同校に伝えるとともに、合計30万ドル(約4467万円)相当である残りの契約3つも清算することを伝えた。しかし、同校は現時点で総額の10%しか返済していない。

 

フン氏もフオン氏も学校の質に不満はないが、経済状況への対応には失望しているという。フオン氏によれば、約60人の保護者が同じ状況にあり、それぞれが同校に20億~100億ドン(約1220万〜6100万円)の融資を行っている。

 

21日午後には多くの保護者が同校に抗議し、借金の返済を要求した。しかし、先週発表されたプレスリリースの中で、学校側は保護者が融資としているものは、実際には学校への投資であったと主張している。

 

保護者は学校と教育投資契約を締結しており、その金額は子供が入学してから5年〜15年以内に返還されるとされているという。

 

AISVNは保護者からの借入額と債務不履行額を明らかにすることを拒否するとともに、パンデミックの深刻な影響を受けたと述べ、財務管理の不備を認めている。

 

24日に地元メディアの取材に応じた同市教育訓練局の担当者は「同局は27日に視察団を派遣して学校の財務状況を調査し、後日保護者と協力する予定である」と語った。

 

AISVNは外国人教師200人とベトナム人スタッフ300人を抱え、幼稚園から高校までの1400人の生徒を教えている。

 

同校の授業料は幼稚園児が年間2億8000万~3億5000万ドン(約170万〜214万円)、小学生が4億5000万~5億ドン(約275万〜305万円)、高校生が6億~7億2500万ドン(約366万〜442万円)である。

 

 

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