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在ベトナム欧州企業のBCI、1年を経て力強い回復

<写真:tuoitre.vn>
2024年第3四半期におけるベトナム駐在の欧州企業のビジネス信頼感指数(BCI)は大幅に上昇し、外的要因による波乱の1年を経て力強い回復を示した。
欧州企業の団体であるEuroCham(欧州商工会議所)は10月8日に同指数を発表し、依然として存在する経済的課題を指摘しつつも、企業心理に明るい兆しが見られることを報告した。
注目すべきは、多くの欧州企業が高騰する航空運賃に対応するため、出張戦略の見直しを迫られている点である。
調査に参加した企業の40%以上が、移動コストの上昇に伴い出張計画を厳選するか、代替の移動手段を利用していると回答した。
また、一部の企業は出張の削減や、完全に取りやめる決定をしている。
それでもなお、ビジネス拡大への意欲は強く、約80%の企業がベトナム国内に1~3か所の事務所や生産拠点を有していると回答した。
事業拡大を計画している企業の半数以上が、北部地域に新たな生産施設を設立するか、ハノイ市、ホーチミン市、ダナン市、カントー市といった主要都市に新しい事務所を開設する予定であるという。
ベトナムでは最近、台風ヤギが北部に甚大な被害をもたらし、インフラや農業分野で16億3000万ドル(約2417億7900万円)の損失をもたらした。
これにより2024年のGDP成長率は0.15%の減少が予測されているが、EuroChamが9月12日〜25日に実施した調査では、約50%の企業が次の四半期に経済が改善すると楽観視している。
長期的には69.3%の企業が今後5年間で、ベトナムのビジネス環境がさらに良好になると期待している。
さらに、67%の欧州企業が運営上の課題があるが、ベトナムを引き続き魅力的な投資先と見なしているという。
特に再生可能エネルギーやグリーン転換への関心が高まっており、電力購入直接契約(DPPA)の仕組みに関する法令の施行後、約30%の企業がグリーンエネルギー事業から利益を得ると予測している。
また、46.1%の企業が既に人工知能(AI)や機械学習(ML)を業務に導入しており、デジタル転換とプロセスの効率化が進行していることを示唆した。
EuroChamのブルーノ・ジャスパールト会長は、台風の影響が気候変動への対策の緊急性を浮き彫りにしていると述べている。
また、10月21日〜23日に開催される「グリーン経済フォーラム・エキスポ2024(GEFE 2024)」が、ベトナムが競争力を維持しつつ、持続可能なグリーン未来への移行を進めるための対話を促進する絶好の機会になると強調した。
BCI調査はEuroChamの会員1400人を対象に実施され、ベトナム市場の現状と将来の見通しに関する包括的な視点を提供しており、これは欧州企業が戦略的決定を下し、政策提言を行う上で重要な指標となっている。
ベトナムは引き続き、東南アジアにおける戦略的拠点として投資家を惹きつけており、グリーン転換やデジタル化への取り組みが今後の競争力と持続的な経済成長の鍵となる見込みである。
しかし、行政手続きの煩雑さ、許認可取得の困難さ、外国人労働者に関する問題などの課題は依然として残っている。
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