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ハノイ市の環境・渋滞対策、低排出ガス地域を試験導入
<写真:dantri.com.vn>
ハノイ市は2025年から低排出ガス地域を設け、特定の交通手段による大気汚染を抑制する取り組みを試験的に導入する予定である。
14日に開催されたハノイ市人民委員会委員長との対話会において、環境汚染や交通渋滞といった喫緊の課題が議論された。
ハノイ市天然資源環境局のレー・タイン・ナム局長はによると、同市の環境汚染は同市内に存在する17の工業団地、1300以上の工業村、800万台を超える車両により、1日800万kWhの電力と数百万リットルの燃料が消費されていることが主な要因である。
ハノイ市は喫緊の課題に対して、湖や河川の浄化、クリーンエネルギーへの転換、スマートシティの推進、グリーンでスマートな交通システムの整備、公共スペースの拡充、そして交通インフラの改良と廃棄物の適正処理といった対策を講じている。
特にハノイ市では2025年までに全ての生活ごみを発電に活用し、埋め立て処分を減少させる計画が進められている。
また、低排出ガス地域の導入により、混雑地域では汚染を引き起こす交通手段が制限される見込みである。
ナム局長は特定地域における交通渋滞と大気汚染の軽減を目的に、電気バス専用レーンや低排出ガス車の利用を進める方針を明らかにしている。
これによって交通量を調整し、環境への負荷を軽減することが期待される。また、交通インフラの改善やスマート交通システムの導入により、交通渋滞の緩和が図られるとしている。
ハノイ市交通運輸局のグエン・フィ・トゥオン局長によると、交通渋滞を根本的に解決するためには、都市鉄道網の整備が不可欠である。
ハノイ市内では現在800万台以上の車両が稼働しており、そのうち120万台は自動車となっているが、交通インフラの整備は年間0.28%の増加にとどまり、車両の増加率と比較して大きく遅れている。
現行の都市計画では10路線417kmの鉄道網が構想されているが、同市はこれを14路線600kmに拡大する計画を進めている。しかし、鉄道建設には15~20年の時間と莫大な資金が必要であり、現時点で稼働しているのはカットリン〜ハドン線とニョン~ハノイ駅線のみである。
ハノイ市では鉄道網をさらに拡充するため、バス路線の調整や鉄道との連携強化によって効率的な公共交通網を構築することが目指されている。
これらの施策によってハノイ市は環境問題と交通渋滞の課題解決を図り、持続可能な都市の実現に向けて動き出している。
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