おすすめのプロモーション
コーヒー輸出大国のベトナム、自国取引所の必要性
<写真:tuoitre.vn>
ベトナムは世界有数のコーヒー生産国であり、その輸出額は年々成長を見せているが、同国のコーヒー価格は未だに海外の取引所に依存しているのが現状である。
11月4日にザライ省商工局とサイゴン・インベスト商品取引社が共同で「コーヒー価格リスクの回避と商品取引所における取引方法」に関するセミナーを開催し、この課題に光を当てた。
ザライ省農業・地方開発局のドアン・ゴック・コー副局長によると、同省は約10万5000haのコーヒー栽培地を持ち、2023年の輸出額は約5億ドル(約761億1000万円)、2024年は既に6億5000万ドル(約989億4300万円)を超えている。
また、ザライ省はEUの違法伐採規制に対応しつつ、特産コーヒーの開発に注力しているという。
現在、ベトナムのコーヒー価格は主にロンドンのICE取引所をはじめとする外国の取引所で決められている。
サイゴン・インベスト商品取引社のチャン・ヴァン・ビン社長によると、ベトナムが世界最大のロブスタコーヒー生産国であることを考慮すると、自国のコーヒー取引所を設立し、価格形成を自主的に行うべきである。
これにより、価格操作を防ぎ、輸出市場の発展を推進することが期待される。
独自の取引所の設立は価格の透明性を高め、生産者や企業が市場情報を得やすくし、利益の最適化を図る手助けとなる。
また、特産コーヒーの取引を促進し、製品価値を高め、国内外の投資家を引き付けることも可能となる。
ビン社長は、これにより価格の押し下げや取引トラブルといった問題の解決に寄与すると語った。
一方、Classic Coffee社のグエン・フイン・フー・ラム代表によると、遠隔取引には価格変動のリスクがあり、取引所を介した取引が安定した取引の実現に役立つ。
ただし、取引所を成功させるためには、参加者にとっての安全性と商品の品質保証が必要である。
さらに、ザライ省商工局のダオ・ティ・トゥ・グエット副局長によると、国内の生産者が取引所を通じて価格差で損をしないことが重要であり、それが持続可能な生産と輸出の専門化につながる。
しかし、コーヒーを取引所に上場するためには、生産から輸出までの品質管理が欠かせない。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。