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麻薬使用者の約半数が12~30歳、若年層での拡大傾向が顕著
<写真:cand.com.vn>
ベトナム国内で麻薬使用が若年化する傾向が強まっており、公安省によると、麻薬使用者の44.6%が12~30歳の若年層であり、残り55.4%が30歳以上である。
特に安定した職業を持たない者や不安定な就業状況にある者が多く、主に合成麻薬が使用されているという。
この問題は11月18日に開催された全国オンライン会議で取り上げられた。
会議では麻薬需要の抑制に向けた取り組みが、公安省や最高人民裁判所、最高人民検察院により議論された。
ベトナムでは近年、一部の公務員や芸術家、スポーツ選手が違法薬物の使用や組織化に関与している事例が注目を集めている。
最近では、ホーチミン市警察が女優アンドレア・アイバー(別名グエン・ティ・アン)と歌手チー・ザンを違法薬物の所持および使用組織化の容疑で逮捕した。
5月には2017年の「ゴールデンボール賞」受賞者ディン・タイン・チュンを含むサッカークラブ「ホン・リン・ハ・ティン」の選手5人が、ホテルでの集団薬物使用に関与したとして逮捕され、有罪判決を受けた。
また、高級リゾートやホテル、マンションでの麻薬パーティーが横行し、麻薬が食品や飲料、電子タバコに偽装されるケースも増加している。
特に若者層で笑気ガスや混成麻薬の利用が急増している。
2022年以降、警察は6万7000件以上の麻薬関連事件を摘発し、10万5000人以上の容疑者を逮捕した。
押収された麻薬はヘロイン約1.6トン、大麻約1.7トン、合成麻薬約7.6トンおよび700万錠に及ぶ。
公安省は麻薬供給の抑制に一定の成果を挙げ、ベトナムが国際的な麻薬の中継地となることを防いだと評価している。
しかし、依然として約9万5600人が麻薬使用または依存状態にあり、これが犯罪の温床となっており、盗難や強盗、傷害事件などの発生リスクが高まる一因ともなっている。
今後の対策として、公安省は麻薬使用者や依存者の発見を強化し、複雑な麻薬犯罪の拠点や小売業者を一掃する方針を示しており、特に学生や労働者、工業団地や建設現場の従業員を対象とした予防啓発活動を強化するという。
また、麻薬密売組織全体を摘発する取り組みを強化し、違法薬物の所持に対する刑事処分を一層厳格化する方針である。
若年層を中心とした麻薬使用の拡大を食い止めるため、ベトナム社会全体での包括的な対策が急務となっている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。