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ダナン空港の優先通路有料化、賛否両論の声が上がる
<写真:tuoitre.vn>
ダナン国際空港が2025年初頭より「優先通路」サービスを導入し、利用者に1人当たり10万ドン(約590円)の料金を課す試験運用を開始する計画を発表した。
この試みはベトナム国内22空港の中で初となり、利便性向上を評価する声と不公平感やイメージ悪化を懸念する声が交錯した状態にある。
このサービスに賛同する意見としては、追加料金を支払うことで待ち時間の短縮やプライベートな空間が確保される点が評価されている。
一方で、多くの利用者が航空券代に加えて別途料金を支払うことが「二重課金」に当たると指摘し、不満を表明した。
ある利用者は「優先通路が有料化されることで、経済的な負担を感じるだけではなく、サービス全体の質が低下する恐れがある」と述べている。
また「全員が料金を支払って利用するようになれば、そもそも優先の意味がなくなる」との批判もある。
有料化の対象となるのは、従来無料で利用できたビジネスクラス利用者や航空会社の特定会員も含まれる。
これに対し「すでに高額な航空券を購入しているにもかかわらず、さらに料金を求めるのは不当である」との声が相次いでいる。
さらに、「優先通路」は高齢者、妊婦、障害者といった特別な配慮が必要な利用者のために提供されるべきであるという意見も多い。
有料化によって商業的要素が強調されると、空港やベトナム航空業界全体のイメージが損なわれる懸念がある。
一方で、国際的な空港で一般的な有料優先サービスと比較する意見もあり、支持者は「料金を支払うことで必要な時にスムーズに手続き可能な選択肢が増える」と評価した。
ただし、その実施には透明性と公平性が求められる。
また、一部の利用者は「優先通路を有料化する前に、保安検査設備の改善や効率化に投資すべきである」と指摘しており、長期的な視点でのサービス向上が必要であるとの意見もある。
ダナン国際空港のファン・キウ・フン所長によれば、今回の有料化は既存の優先サービスを強化する一環であり、対象は特定の航空券種別や会員ステータスを持つ顧客に限定されるという。
これにはビジネスクラスやプレミアムエコノミーの利用者が含まれる。
しかし、現段階では新しい料金体系が利用者に受け入れられるかは未知数であり、試行期間中の反応が今後の方針決定に影響を与える可能性が高い。
優先通路サービスの有料化は利便性向上のための新たな試みとして注目される一方で、不公平感や顧客満足度の低下を招くリスクも内包している。
ダナン国際空港がベトナム全体のモデルケースとなるためには、顧客の多様なニーズに応じた柔軟な運用とサービス全体の質を向上させる包括的な取り組みが求められる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。