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ベトナム人の1/3、脳卒中リスクを抱える
<写真:tuoitre.vn>
ベトナムにおける脳卒中リスクは深刻な水準に達しており、専門家によれば脳卒中症例の70%が高血圧、不健康な生活習慣、大気汚染に関連している。
この問題について、国内外の専門家が最新の研究結果と対策を共有する場として「心血管ケアと脳卒中治療の革新」をテーマにした討論会が2024年の「VinFuture科学技術週間」の一環で開催された。
オーストラリアのニューサウスウェールズ大学教授で、VinFuture予備審査委員のアルタ・シュッテ教授は、脳卒中の70%以上が高血圧に起因すると指摘した。
2019年の調査では、高血圧は200を超える国々で死亡原因のトップに挙げられており、その管理が脳卒中予防の鍵である。
しかし、世界的に高血圧を適切に管理している人は限られており、女性で23%、男性で18%にとどまる。
特にベトナムを含む低・中所得国では高血圧管理の未達が深刻で、患者の認識不足や診療の遅れ、治療計画の不遵守が主な原因となっている。
ニュージーランドのオークランド工科大学のバレリー・フェイギン教授によれば、過去10年間で脳卒中の発症率および後遺症が増加し、死亡率と障害者数が増加しているという。
脳卒中は現在、全世界で2番目に多い死因であり、障害原因としては3番目である。ベトナムでは年間20万人が脳卒中を発症しており、そのうちの多くが若年層にも及ぶ。
さらに、ベトナムにおける大気汚染、喫煙率の高さ、不健康な食習慣が脳卒中リスクを高めていることが明らかにされた。
特に、過度のアルコール消費や身体活動不足が若い世代のリスク要因となっているという。
専門家たちは脳卒中予防のためには生活習慣の改善が重要であると一致している。
バクマイ病院の脳卒中センター長であるマイ・ズイ・トン准教授は、ベトナムにおける脳卒中発症率削減のため、予防教育の強化や治療プロトコルの改善を含む10の具体策を策定中であることを発表した。
また、シュッテ教授はAI技術を活用した新たな高血圧治療方法を紹介しており、この技術によって低所得者層でも容易に情報やケアを受けられる可能性が広がるという。
さらに、食塩中のナトリウムを26%カリウムに置き換える方法は、心血管疾患リスクを効果的に低減するとされ、60歳以上の患者に特に有効であると指摘されている。
専門家らは、科学的知見が揃いつつある現在、政府や医療機関が迅速に行動し、実践的な予防策を実行する必要があると強調した。
特に、国民の認識向上と治療への早期アクセスが脳卒中の発症率と死亡率の低減に寄与することが期待されている。
ベトナムが直面する脳卒中の課題は重大であり、政府、医療専門家、そして市民の協力が求められている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。