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タンソンニャットの出入国手続き、JCCHが改善を提案
<写真:vnbusiness.vn>
ホーチミン市のタンソンニャット国際空港における出入国手続きの遅延は、外国人投資家にとって長年の懸念事項であり、特に日本企業の間で改善を求める声が高まっている。
12月9日に開催されたホーチミン市人民委員会とホーチミン日本商工会議所(JCCH)との円卓会議では、この問題が改めて取り上げられた。
JCCHはタンソンニャット国際空港での出入国手続きにおける待ち時間が、近隣諸国の国際空港と比較して非常に長いことを指摘した。
特に手続き窓口での混雑や、居住カードを所持していても観光客として扱われるケース、ビザの誤記載などのトラブルが頻発しているという。
また、APECビジネストラベルカードを使用して優先レーンを利用する際にも、手続きがスムーズに進まないことがあるなど、空港利用者にとっての不便は広範囲に及ぶ。
さらに、タクシーや配車サービスの手配に関する不備も訪問者の体験を悪化させている。
ホーチミン市人民委員会との対話では、JCCHから自動出入国管理ゲート(オートゲート)の拡充が提案された。
現在、オートゲートの利用対象は限定されており、システムの不具合も頻発しているため、より多くの利用者が恩恵を受けられる体制の整備が求められている。
さらに、ベトナムの一部住民が出入国印の押印を希望するため、オートゲートを敬遠する現状についても言及された。
JCCHは日本の事例を引き合いに出し、オートゲートを原則化する一方で、印の押印を希望する利用者向けに専用窓口を設置することで対応可能であると提案した。
これにより、手続き業務の効率化と利用者の満足度向上の両立を図ることが可能である。
ベトナム出入国管理局は、タンソンニャット国際空港の過密化が主な原因であると説明している。
2023年には空港の年間旅客数が設計上の収容能力2800万人を大幅に上回る4073万人に達した。
また、手続きエリアの面積不足や非航空サービスによるスペースの占有、ピーク時間帯のフライト集中も混雑を助長しているという。
当局はJCCHからの提案を受け、オートゲートの活用促進や手続きの迅速化を検討する方針を表明した。
短期的には利用者への周知徹底を進めるとともに、システムの改善を進めるとしている。
タンソンニャット国際空港は、外国人投資家や観光客にとってベトナムの玄関口としての重要な役割を果たしている。
この問題を迅速に解決することで、ベトナムへの印象を改善し、さらなる投資誘致や観光促進につながることが期待される。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。