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男性が大量の異物を摂取、ピカ症候群とは何か
<写真:baomoi.com>
ハノイ市に位置するバクマイ病院は、大腸に穴を開けるほどの異物を摂取した患者を受け入れ、ピカ症候群と診断した。
この症候群は食物以外の異物を摂取するという特徴的な行動を示す病気である。
患者は50歳の男性で、26年間統合失調症を患い、ナムディン省総合病院で定期的な治療を受けていた。
家族によると、男性は2週間前にライター3個を摂取して内視鏡手術を受けていたが、その後も腹痛と膨満感が悪化したため再び病院を訪れた。
CTスキャンの結果、腸内に金属の棒状異物が確認され、腸壁を貫通して腹腔内感染を引き起こしていることが判明した。
バクマイ病院では緊急手術が行われ、ペンやプラスチック製の爪楊枝などの異物が摘出され、大腸の一部を切除して人工肛門を設置する処置が取られた。
ピカ症候群の名称は、ラテン語でカササギを意味する「ピカ」に由来している。
カササギが様々なものを食べる習性にちなみ命名された。ピカ症候群の患者は通常の食物ではない物を食べたいという衝動に駆られる。
具体的には土や石、髪の毛、紙、金属、プラスチック、動物の排泄物などが挙げられる。この病気は子ども、大人、妊婦、または発達障害や精神疾患を持つ人々に見られる。
ピカ症候群の原因としては、栄養不足、特に鉄や亜鉛の欠乏、心理的ストレス、精神疾患、その他の健康問題が挙げられる。
放置すると体内での中毒、感染症、消化管の閉塞や破裂などを引き起こし、最悪の場合死に至る可能性がある。
ピカ症候群の治療には精神疾患の治療、栄養補給、行動療法、監視と防止といったことが行われる。
特に自己管理が困難な患者には周囲の人々による監視体制が求められ、危険な物品を生活環境から排除することも重要である。
今回のケースでは患者が家族と同居していなかったため、適切な監視が困難であった。
このような場合、地域社会等の協力が必要となる。例えば、地域ボランティアの活用や監視カメラの設置などが効果的である。
ピカ症候群は稀な病気であるが、その影響は非常に深刻である。早期の発見と適切な治療が患者の健康を守る鍵となる。
また、家族や地域社会の協力による支援体制の構築が、患者の生活の質を向上させる重要な要素となる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。