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メトロ工事の泥水、ハノイ市街地を覆う
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<写真:danviet.vn>
ハノイ市バーディン区のザンバンミン通りで、メトロ建設工事に伴う泥水が路地を覆い、住民に避難が呼びかけられた。
2月20日午後3時頃、キムマー地区のザンバンミン通りの路地7番で地中から泥水が噴出し始めた。
最初は少量の水と黄土色の泥が見られただけであったが、約15分後には大量の泥が噴き出し、幅2m、長さ50mにわたり路地を覆った。
最も深い箇所では泥の深さが30cmに達し、住民はシートを使って家への浸入を防ごうとしたが、効果は限定的であった。
原因はメトロ「ニョン~ハノイ駅」区間の地下トンネル工事によるものである。
この区間はS9キムマー駅からS10カットリン駅を結ぶ地下トンネル部分で、施工業者が掘削中に発生した圧力が地中深くから泥水を押し上げたとされている。
ハノイ都市鉄道管理委員会によれば、地中に古い井戸や排水管が存在していた可能性がある。掘削時に使用する安定剤がこれらの空洞を通じて地上に噴出したと考えられている。
また、工事前の調査で既存の井戸や排水設備の確認は行われていたが、所有権の変更などで情報が不十分であったことや、過去の地質調査の際に掘られた穴が埋め戻されていなかったことも影響したとみられている。
ハノイ都市鉄道管理委員会の説明によれば、泥水の噴出はトンネル掘削機(TBM)が通過してトンネルの内壁が設置されれば収束する。
都市部でのトンネル工事では通常発生する現象であり、構造物の安全性や人的被害には影響しないとされている。
現場では4台のポンプと100人の作業員が動員され、清掃作業が進められた。
ハノイ都市鉄道3号線「ニョン~ハノイ駅」区間は全長12.5kmで、うち8.5kmの高架区間(ニョン~カウザイ間)は既に商業運行を開始している。
残る4kmの地下区間(カウザイ~ハノイ駅間)は現在工事中である。
2月3日には、2台目のトンネル掘削機が深さ17.8mの地点でS9キムマー駅からの掘削を開始しており、1日あたり10mの速度で進行中である。
1台目のTBMから2台目のTBMの掘削完了まで、計16カ月を予定している。
今後、施工業者および関係当局は安全対策を徹底するとともに、住民への情報提供を強化していく方針である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。