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600種の粉ミルク偽装事件、元国家副主席が責任追及

<写真:vietnamnet.vn>
ベトナムで発覚した約600種類に及ぶ粉ミルク偽装事件に対し、元国家副主席であるグエン・ティ・ドアン氏が、責任の所在を明確にすべきであると主張した。
ドアン氏は17日に開催されたベトナム祖国戦線中央委員会常務委員会の会議において「この偽粉ミルクの管理責任は誰にあるのか」と疑問を呈し、関係機関の対応に問題があることを指摘した。
この事件ではハノイ市を拠点に活動していたランス・ファーマ社およびハコフード・グループ社が、糖尿病患者、腎不全患者、新生児、妊婦向けと称して、実際には効果のない573種の粉ミルクを製造・販売していた。
これらの商品には燕の巣、冬虫夏草、マカダミアナッツ、クルミなど高級な成分が含まれていると宣伝されていたが、実際にはいずれの成分も使用されていなかった。
販売は4年以上にわたり継続され、総額5000億ドン(約30億円)にのぼる売上を記録していた。
さらに、同事件には著名な芸能人が広告に関与していたことが判明し、社会的影響の大きさから大規模な詐欺事件として注目を集めている。
この事態を受け、法学者のチャン・ゴック・ドゥオン教授は、偽商品によって国民の健康が脅かされている現状を深刻に捉え、厳格な摘発および再発防止策の必要性を訴えた。
また、ブイ・ティ・タイン元祖国戦線副議長も、偽商品や粗悪品の流通に対する国民の不安が高まっているとして、高度な技術を用いた犯罪や偽造品の取り締まりを強化するように政府へ求めるべきであると述べた。
一方で、商工省は今回の偽装粉ミルクについて「同省の管理対象ではない」との立場を示しており、保健省も多くの管理権限を地方自治体に委ねていると説明している。
こうした状況により監督責任の所在が曖昧なまま制度的な問題が浮き彫りとなっている。
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