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統一50周年の記念商品、ベトナムで完売続出

<写真:vtv.vn>
ベトナム戦争の終結から50年という節目を迎える中、4月30日の「南部解放記念日(統一記念日)」に向け、ベトナム国内の企業が続々と歴史をモチーフとした限定商品を打ち出している。
こうした商品は単なる販促手段にとどまらず、歴史や民族的誇りを表現するものである。
限定商品は消費者の共感を呼び、SNSを通じて急速に拡散され、販売開始から間もなく完売に至る例が相次いでいる。
貴金属大手のフークイグループは、「統一50周年」のロゴを刻印した銀インゴットを2025個限定で販売した。
うち800個はオンライン予約分として用意され、販売開始からわずか3時間で完売したという。
シンプルながら象徴性の高いデザインが、歴史に関心の深い層を中心に強い支持を得た。
一方、仏ブランド「ピエール・カルダン」のベトナム法人は、記念モデル「50 Years – One Vietnam」シューズを1975足限定で発売した。
このシューズは歴史的背景や国家統一の精神を反映した細部のデザインが特徴であり、実用品でありながら記念品としての価値を兼ね備えている。
現在、同モデルの在庫は一部大型店舗にごくわずかを残すのみである。
国内のアパレル企業もこの動きに呼応し、統一を象徴する図案やスローガンを取り入れたTシャツを次々に発表した。
注文が殺到し、一部では納品に1週間以上を要する状況となっている。
このトレンドは飲食業界にも波及しており、カフェチェーンの「Cộng Cà Phê」「Phê La」「Lason」などは、統一記念をテーマにした限定パッケージを採用した。
ベトナムの象徴である銅鼓や地図をデザインに取り入れ、「ベトナム―飛躍の時代」「ホアンサ・チュオンサはベトナムのもの」といったスローガンを掲げることで、民族意識を高める工夫が施されている。
小売業界でも、WinMart、GO!、Big C、Lottemart、MM Mega Market、Co.opmartといった主要スーパーマーケットチェーンが、最大50%の割引や「1個買えば1個無料」といった大規模なキャンペーンを展開している。
業界関係者によれば、2025年の統一記念日関連の消費は、前年同期比で15~20%増加する見込みである。
記念日と消費者の感情を結びつける戦略が2025年の成功の鍵であり、特に若年層における愛国心の高まりが特徴的であるという。
歴史的記憶を現代の商品に巧みに取り入れることで、企業は単なる販売活動を超え、文化的な共感や社会的つながりを形成し始めている。
ベトナムの記念日消費は今や一過性のブームではなく、感情と市場が交差する新たなトレンドとして定着しつつある。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。