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ココナッツ価格が過去最高、需要増と異常気象の影響

<写真:nongthonviet.com.vn>
ベトナム南部のベンチェ省、チャヴィン省、ソクチャン省といった主要なココナッツ産地において、ココナッツの価格が過去最高水準に達している。
現地では、1ダースの買い取り価格が18万〜21万ドン(約1004〜1171円)に達し、小売価格も1個あたり2万5000ドン(約139円)まで上昇した。
この価格高騰はベトナム国内にとどまらず、タイ、フィリピン、スリランカなどアジア各地にも広がっている。
たとえばタイでは1kgあたり1.45〜2.9ドル(約209〜419円)、フィリピンのマニラでは2.68〜4.28ドル(約387〜617円)と、消費者の購買意欲に影響を与える水準に達した。
背景にはエルニーニョ現象による干ばつやラニーニャ現象による異常降雨・台風の頻発があり、これによりココナッツの生産量が大幅に減少している。
さらに、病害虫の拡大も供給不足に拍車をかけているという。
一方、世界市場においては、アメリカや中国をはじめとする諸国で健康志向および自然素材志向の高まりを背景に、ココナッツ需要が急増している。
特に2023年8月に米国がベトナム産ココナッツの輸入を正式に認可したことで、輸出額は11倍に急増し、2025年初頭には前年同期比46%増を記録した。
中国との間でも2024年8月に正式な輸出協定が締結されており、現在では中国における輸入量の約20%をベトナム産が占め、同国の供給国として第3位に位置づけられている。
ベトナム国内ではココナッツ栽培面積が約20万ha、生産量は年間200万トンに達し、そのうち3分の1が有機認証を取得している。
これによりベトナムは世界第5位のココナッツ輸出国として、国際市場における存在感を一層高めている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。