おすすめのプロモーション
ミシュランが称する食の宝石、ベトナム料理のうなぎ春雨

<写真:kenh14cdn.com>
ミシュランガイドによって「食の宝石」と称されたベトナムの伝統料理「ミエンルオン(うなぎ春雨)」が近年再び脚光を浴びている。
ミエンルオンは元々ゲアン省の郷土料理であるが、現在ではハノイ市をはじめ全国各地で広く親しまれている。
最大の特徴はカリッと香ばしく揚げられたうなぎ、柔らかさと歯応えを兼ね備えた春雨、そして丁寧に煮出された滋味深い出汁にある。
調理においては、最初にうなぎのぬめりと臭みを塩で丁寧に取り除いた上で、清潔に処理し一口大に切ってから油で揚げ、香ばしさを引き出す。
一方、出汁は豚骨とうなぎの骨からじっくり取ることにより、自然な甘みと深みを実現している。
料理のスタイルは大きく3種に分かれており、汁ありのミエンルオン・ヌオック、混ぜそば風のミエンルオン・チョン、そして炒めたミエンルオン・サオがある。
中でも汁ありタイプが最も伝統的な形式であり、もやし、椎茸、キクラゲ、香草などの具材とともに供される。
混ぜタイプでは甘酸っぱいソースとともにきゅうり、ピーナッツ、揚げネギが加えられ、食感と風味の多彩さが魅力となっている。
炒めタイプは鍋料理に通じる香ばしさと旨味が際立ち、独特の風味を楽しむことが可能である。
2024年版ミシュランガイド掲載店「Chapter」のシェフであるグエン・クアン・ズン氏は、ミエンルオンについて「手間を惜しまない調理によって軽やかな食感と豊かな風味を兼ね備えた料理」と評している。
また「低炭水化物で消化に良いため、特に寒い日の朝食や昼食に適している」とも述べている。
さらに、ハノイ市のビブグルマン認定店舗「ミエンルオン・ドンティン」のオーナーであるクァック・キム・ズン氏によれば、味の決め手はうなぎの選別と出汁作りにあるという。
使用されるのはゲアン省やバクニン省で獲れる中型のうなぎであり、滑らかな皮と引き締まった身を持つものが選ばれる。
特に2月から7月にかけて出回るうなぎの卵は脂が乗っており、濃厚で深い味わいを楽しめる旬の逸品である。
ミエンルオンはベトナムの食文化が持つ多様性と繊細な味覚を体現する一皿として、今後ますます国内外からの注目を集めることが予想される。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。