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ホーチミン市1区の夜間経済、賑わいの裏に潜む課題

<写真:hanoimoi.vn>
ホーチミン市中心部である1区では、夜間経済が特に飲食業を中心に活況を呈しているが、一方で多様性や統一的な計画の欠如といった課題も浮き彫りになっている。
市民や観光客にとって1区の夜間は高い人気を誇る。グエンフエ通りの歩行者天国やブイビエン通り周辺には飲食店、カフェ、バーが立ち並び、大いに賑わっている。
ホテル「ザ・レヴェリー・サイゴン」の報告によれば、午後4時以降の売上が全体の85%以上を占めており、夜間の消費が経済活動の中核をなしていることがわかる。
ホーチミン市開発研究院(HIDS)の調査では、企業の40%が夜間売上が総売上の半分以上を占めていると回答した。
活動の中心はレストランやバー、24時間営業のジム、コンビニなどであり、特に午後8時から10時にかけて混雑のピークを迎える。
しかしながら、文化施設やナイトツアー、ゲームセンターなどの夜間アクティビティは依然として少なく、外国人観光客の選択肢も限定的である。
夜間観光における商品の種類が乏しい点が指摘されている。
さらに、営業時間の制限や防火・騒音・広告に関する規制といった行政的制約に加え、治安やインフラの未整備、人材の確保の困難さが、事業者にとって大きな障壁となっている。
1区では駐車場や公共トイレ、ごみ収集体制が不十分であり、こうした点が利用者の体験向上の妨げとなる。
経済的な側面においても、1区の夜間経済は安定性に欠ける。
HIDSの調査によれば、27.9%の企業が売上に大きな変動があると回答し、安定していると答えた企業はわずか13.8%にとどまった。
このような現状を踏まえ、HIDSは1区の夜間経済を「文化・商業」「緑地と水辺空間」に加え、「チェックインスペース」などの体験型要素を含めた三本柱で構築すべきと提言した。
また、路上利用に関するルールや交通計画の整備、事業者認定制度の創設といった制度的な支援の必要性を訴えている。
ホーチミン市人民委員会のグエン・バン・ドゥック委員長は、夜間経済は単なる路上飲食ではなく、都市文化を体現する現代的なビジネスモデルであるべきと強調している。
今後、1区がアジアの他都市と肩を並べる夜間観光都市として発展するためには、統合的なビジョンと制度整備が不可欠である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。