おすすめのプロモーション
合併後のホーチミン、道路名の重複が深刻化

<写真:tienphong.vn>
ホーチミン市では行政区の再編・合併に伴い、同一名称の道路が急増しており、市民生活や都市管理にさまざまな影響を及ぼしている。
7月10日に開催された道路名称制度に関する会議では、専門家や関係者が現状を共有し、今後の対応策について議論を行った。
ホーチミン市人民評議会文化社会委員会のグエン・ミン・ニュット副委員長は、合併後の新たな都市構造において、統一的な道路命名体系の整備が急務であると強調した。
正式な統計は公表されていないが、すでに合併以前から「グエンヴァンクー」や「レーヴァンルオン」など、複数の地区に同一名称の道路が存在していたという。
また、ビンズオン省やバリア=ブンタウ省の一部地域がホーチミン市に編入されたことで、道路名の重複は一層深刻化している。
とりわけ、「グエンヴァンチョイ」や「チャンフンダオ」など、歴史的人物や著名人の名を冠した道路が複数の区に存在している状況が明らかとなっている。
ベトナム歴史科学協会のハー・ミン・ホン副教授によれば、6月30日時点で旧区内だけでも少なくとも12組の重複道路名が確認されている。
具体的には、「ファンヴァンチー」や「グエンティニョー」などの名が複数地区に存在し、住民の混乱を招いているという。
対応策としては、同一名称の道路に行政単位名を併記する方法や、通りに番号を付与して識別性を高める案が提示されている。
しかし、道路名の変更については、住民や企業にとって住所変更の手続きが煩雑になるほか、心理的負担や行政コストの増大といった懸念が根強く存在する。
このような状況を受けて、ニュット副委員長は、道路名の変更は原則として新設道路に限定し、既存道路の名称をやむを得ず変更する場合には、関係手続きの無償化や住民への広報強化など、丁寧な支援策が不可欠であると訴えた。
さらに、歴史遺産協会のレー・トゥ・カム会長は、未使用の歴史的地名や地域の文化的資産を活用することで、地域の独自性を尊重しつつ新たな命名が可能であるとの見解を示した。
今後、道路命名における一貫性と市民利便性の両立が都市管理における重要課題となっていく。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。