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ベトナムのAI受容は世界5位、実際の利用実態は17位に留まる

<写真:baothanhhoa.vn>
ベトナムは人工知能(AI)に対する受容度で世界6位と高い評価を得ているが、実際の利用頻度は依然として限定的である。
この評価は独立系市場調査ネットワークWINが発表した「世界AI指標(WIN World AI Index)」に基づいている。
調査は2024年12月から2025年1月にかけて、ハノイ市やホーチミン市などの主要都市において900人を対象に実施された。
結果として、ベトナムはAI受容度で71.6点を記録し世界5位、信頼度では65.6点で3位に位置し、いずれも世界平均を大きく上回った。
一方で、実際の利用度は37.6点にとどまり、40市場中17位にとどまっている。日常的にAIを使用していると回答したのは、わずか3%であった。
WINの専門家は、この結果について、AIに対する関心や信頼が高まっている一方で、技術的な障壁やインフラへのアクセス格差が、実際の利用を妨げていることを示唆している。
特に18〜34歳の若年層がAI利用の中心を担っており、ハノイ市およびホーチミン市に住む18〜24歳のうち、約9割が積極的にAIを活用しているとされる。
インドシナ・リサーチ・ベトナムによれば、若年層を中心にAIへの適応力が高まっており、これが経済成長やデジタル変革において重要な役割を果たす。
また、先進的な取り組みによって、従来の技術段階を飛び越え、最新のAI技術を直接導入する「技術の飛び級」も進行している。
一方で、AIの普及に伴う懸念も根強い。プライバシーの侵害(52%)、雇用の喪失(48%)、さらには偽情報の拡散などへの不安が広がっている。
このような状況の中、マイクロソフトが2025年6月に発表した「2025年版働き方トレンド指数」では、ベトナムを含むアジア太平洋地域がAI活用の先駆者となる可能性が高いと予測されている。
同調査では、ベトナム国内の経営層の95%が、今後1年半以内にAIを活用して業務を拡大したいと回答している。
マイクロソフト・ベトナムのグエン・クイン・チャン社長は、技術導入だけではなく、デジタル思考やスキルの育成、さらにAIと人間の協働の重要性を強調している。
ベトナムがAIの潜在力を最大限に発揮するためには、地方部や高齢層に対する普及が今後の鍵を握ることとなる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。