おすすめのプロモーション
Loading...
Loading...
Loading...

笑気ガス乱用の若年、脊髄に深刻な障害

2025年07月24日(昨日)07時00分 公開
笑気ガス乱用の若年、脊髄に深刻な障害

<写真:baomoi.com>

 

ハノイ市内の医療機関を20歳の男性が、手足のしびれや筋力の低下、動悸といった症状を訴えて受診した。

 

この患者は1年以上にわたり亜酸化窒素(N₂O)、いわゆる「笑気ガス」を常用していた。直近では週に3〜4回、1回につき50個以上のガス入り風船を吸引していたという。

 

医師の診断により、患者は血中ビタミンB12濃度の著しい低下を伴う四肢の神経障害を発症していた。

 

加えて、頸髄後索(第2〜第6頸椎)に損傷が確認された。これはN₂Oの慢性的な吸引により神経の髄鞘が障害を受けた典型例である。

 

専門家によれば、N₂Oは体内でビタミンB12を不活性化させる作用を持ち、長期使用により神経系に深刻な影響を与える。

 

四肢のしびれといった初期症状は見過ごされやすく、診断の遅れが回復困難につながる危険性がある。

 

今回の患者は早期に発見されたため、現在は外来治療を継続中であり、数カ月後にはMRIによる経過観察が予定されている。

 

本来、N₂Oは医療や工業用途に限定されるべき物質であるが、ベトナム国内では特に若者を中心に娯楽目的での乱用が広がっている。

 

吸引により短時間の多幸感や幻覚が得られるが、過剰摂取は神経障害、記憶障害、運動機能の麻痺、精神障害などを引き起こす。

 

こうした状況を受け、ベトナムでは2025年1月から「笑気ガス」を含むN₂Oに加え、シーシャや電子タバコなどは違法薬物として規制されている。

 

これにより同物質の所持・使用・販売には行政処分または刑事責任が科される。

 

医師らは特に若年層に対してN₂Oの使用を厳に慎むように警鐘を鳴らしており、健全な生活習慣と定期的な健康診断の重要性を改めて訴えている。

 

 

[© poste-vn.com 2012-2025 All Rights Reserved.]
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


行きたいお店を見つける
Loading...
Loading...
Loading...
ホーム ニュース 生活情報 お店探し 掲示板