おすすめのプロモーション
ファーストリテイリング、ベトナム市場の拡大に意欲
<写真:nguoiquansat.vn>
ユニクロを展開するファーストリテイリングの取締役である柳井康治氏は、ベトナム市場における成長の可能性について言及し、事業拡大と持続可能な社会貢献の両立を目指す方針を示した。
東京で開催された国際報道向け説明会において、同氏は「ユニクロのベトナム展開は始まったばかりであり、今後大きな成長余地がある」と述べた。
ユニクロは2019年12月、ホーチミン市のドンコイ通りにベトナム1号店を開業し、その後6年間で店舗数を30にまで拡大した。
現在ではハノイ市、ハイフォン市、ドンナイ省、フエ市などの主要都市に進出しており、オンライン販売を通じて全国でサービスを提供している。
PwCの調査によれば、ベトナムは2030年に世界第11位の消費市場となると予測されている。
2025年1月から9月までの小売・サービス売上高は前年比9.5%増となっており、FiinGroupの報告では2025年の同国ファッション市場が35億ドル(約5167億4000万円)規模に達し、年平均9〜10%の成長が見込まれている。
ファーストリテイリングは2025年度決算において、売上3兆4000億円(前年比9.6%増)、営業利益5511億円(同13.6%増)と、いずれも過去最高を更新した。
特に韓国、インド、オーストラリア、東南アジアを含む国際市場においては、売上が14.6%、利益が20.5%の伸びを記録している。
柳井氏は、ユニクロのベトナム事業が拡大することで、使用済み衣料を回収する循環型供給網の構築にもつながると指摘した。
同社は2021年に「RE.UNIQLO」プロジェクトを開始し、使用済み衣料の回収・再配布・再利用を進めている。
これまでに北部・中部の恵まれない地域に対して、合計5万1000点以上の衣類を寄贈してきた。
同プロジェクトでは、2025年に北部および中部の洪水被災地に対し、10億ドン(約585万円)と3400点以上の衣類を支援物資として提供した実績もある。
柳井氏は「企業が成長すればするほど、社会に貢献できる範囲も広がる」と述べ、収益を再投資して循環型事業を加速させる意向を表明した。
ファーストリテイリングは、再生ポリエステルの使用比率を47.4%まで引き上げるなど、2030年までのサステナビリティ目標達成に向けた取り組みも一層強化している。
アジア市場においてサステナビリティ重視の潮流が加速する中、ユニクロは今後も地域の成長を支える重要なエンジンとして期待されている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。