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高額な自毛植毛も効果なし、誤診が招いた脱毛治療の落とし穴
<写真:vietnamnet.vn>
ホーチミン市において、産後脱毛の悩みを抱えた女性が約2億ドン(約120万円)をかけて自毛植毛を受けたが、効果は一時的であり、薄毛が再発した。
その後、適切な診断により自己免疫性疾患「円形脱毛症」であったことが判明し、専門的な治療によって改善が見られた事例が明らかとなった。
同女性(40)は第二子出産後に頭頂部、額、後頭部の毛髪が徐々に脱落し、内服薬や外用薬による対処でも効果が現れなかった。
約2年前にホーチミン市内の美容クリニックで自毛植毛手術を受けたが、数か月後には脱毛が再発し、周囲の健康な髪まで抜け落ちるようになった。
女性はその後、タムアイン総合病院を訪れ、皮膚科専門医の診察を受けた結果、自己免疫疾患である円形脱毛症と診断された。
この疾患は免疫系が自身の毛包を異物と誤認して攻撃するものであり、適切な治療を行わなければ進行しやすい性質を持つ。
医師は自毛植毛がこのような自己免疫疾患に対して根本的な解決にはならず、移植した毛包も再び免疫系の攻撃対象となる可能性があると指摘した。
すなわち、脱毛の原因を誤って判断したことで、高額な治療が結果として無駄となったといえる。
その後、女性は局所免疫抑制剤であるトリアムシノロンの頭皮注射による治療を受けた。
7回の施術を経て新たな毛髪が生え始め、髪の密度も回復傾向にあるという。
治療費は約1500万〜2000万ドン(約9万〜12万円)であり、植毛手術に比べて費用も抑えられている。
円形脱毛症は出産、ストレス、体調不良などを契機に発症することが多く、ビタミンD、鉄分、亜鉛といった栄養素の不足も発症に関与するとされている。
治療には症状の継続的な管理と患者ごとの個別対応が不可欠であり、植毛は症状が安定してからでなければ効果を期待することはできない。
医師は、脱毛の原因は多岐にわたり、外見上の判断では見極めが難しいため、自己判断に頼らず、必ず皮膚科専門医の診察を受けるように呼びかけている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。