ベトナムの小児用の薬|表記されてる英語の意味って?
「病院に行くほどの事ではないからお家の市販治療薬を使って様子をみたい。でも、日本から持ってきた薬を切らしてしまった。」
「信頼できるメジャーな製薬会社の薬もベトナムの薬局で手に入るけど、表記や説明が英語であるためどのように服用したら良いのかわからない」
という経験があるかもしれませんね。
そんな万が一の状況に備え、今回はベトナムの薬局で購入可能な小児用の市販のお薬について、ファミリーメディカルプラクティスの小児科チーム・チーフドクター・ジョナサン医師と小児科専門医・吉松昌司医師のアドバイスのもと解説します。
ベトナムで売られている様々な英語表記の薬
ここでは、ベトナムで売られている薬の薬剤名や効能・効果、対象年齢などを紹介します。薬を買う際はこの手引きを参考にしてみてくださいね!
Paracetamol (Tylenol、Panadol、Hapacol)
薬剤名:パラセタモル(和名:アセトアミノフェン)
販売名:タイレノール、パナドール、ハパコール など(日本ではカロナール、アンヒバ座薬など)
① 効能・効果:解熱・鎮痛
② 対象年齢:全年齢
③ 用量:アセトアミノフェン薬剤は、体重1kgに対して15mg。服用容量は500mgを限度とする。
Tylenolシロップ(5mlに160mgのアセトアミノフェンが含有)の場合、体重1kgに対して0.5ml服用。1回の服用容量は15mlを限度とする。
④ 用法・回数:4~6時間ごと。1日に4回を限度とする
⑤ 注意:アレルギー反応、肝機能障害を起こすことがある。
Ibuprofen (Nurofen、Advil)
薬剤名:イブブロフェン(日本ではブルフェンなど)
販売名:ニューロフェン、アドヴィル など
① 効能・効果:解熱・鎮痛
② 対象年齢:生後6ヶ月以上
③ 用量:イブプロフェン薬剤は、1回の服用容量は体重1kgに対して5~10mg。1回の服用容量は400mgを限度とする。
Nurofenシロップ(5mlに100mgのイブプロフェンが含有)の場合、1回の服用容量は体重1kgに対して0.5ml服用。20mlを限度とする
④ 用法:6~8時間ごと。1日に3回を限度とする
⑤ 注意:
脱水状態の場合は服用を避ける(腎機能障害を発症することがあります。)
胃腸障害の症状がある場合は服用を避ける。
デング熱と診断された場合、疑いがある場合は服用しない。
Loratadine (Claritin)
薬剤名:ロラタディン
販売名:クラリチン(日本と同じ名称)
① 効能・効果:アレルギー反応の緩和
② 対象年齢:2歳以上
③&④ 用量・用法:2〜6歳:5ml (5mg) を1日に1回
6歳以上:10ml (10mg)を1日1回
⑤ 注意:アレルギー反応が起こる場合あり
Ambroxol (Halixol)
薬剤名:アンブロキソール
販売名:ハリクソール(日本では、ムコソルバンやムコサール)
① 効能・効果:去痰
② 対象年齢:全年齢
③ 用量:体重1kgに対して0.25ml。1回の服用容量は10ml(30mg)を限度とする
④ 用法:1日に2~3回
⑤ 注意:下記(注1)を参照
Peospan
販売名:プロスパン (ツタの葉の抽出液)
① 効能・効果:乾いた咳
② 対象年齢:全年齢
③ 用量:体重1kgに対して0.25ml。1回の服用容量は10ml(10mg)を限度とする
④ 用法・回数:1日に2~3回
⑤ 注意:下記(注1)を参照
(注1):多くの咳・風邪薬は、あらゆる成分を含んでおり、かつ、効果が十分でないことも多いです。アセトアミノフェン(解熱鎮痛剤)を含んでいることも多くあり、その場合、医師が処方した解熱剤と重複・過重投与の可能性もあります。いわゆる咳・風邪薬の服用は注意してください。
一方で、アンブロクソルとプロスパンは、どの年齢の子供にも安全で効果があるとされている咳止めです。
Strepsils
販売名:ストレプシル (トローチ)
① 効能・効果:のどの痛み
② 対象年齢:6歳以上
③&④ 用量・用法:1粒を2~3時間毎に口の中に含み徐々に溶かす。1日に6回を限度とする
Smecta
販売名:スメクタ
① 効能・効果:下痢・食あたり・水あたり
② 対象年齢:2歳以上
③&④ 用量・用法: 1日に1~2包
Diphenhydramine (Benadryl)
薬剤名:ジェフェンヒドラミン
販売名:ベナドリル(日本では、レスタミン)
① 効能・効果:抗アレルギー
② 対象年齢:2歳以上
③ 用量:体重1kgに対して0.5~1mg。1回の用量は50mgを限度とする。
④ 用法:4~6時間毎に、1日に4回を限度とする
⑤ 注意:眠気
Gaviscon
販売名:ガヴィスコン
① 効能・効果:胃もたれ、胃のむかつき、胃部不快感 など
② 対象年齢:6歳以上
③ 用量:1回に1包
④ 用法:1日に3回を限度とする
Bactroban
販売名:バクトロバン(軟膏)
効能・効果:皮膚感染症、または深さ2~3度のやけど(火傷・熱傷)
用法:適量を患部に塗布
追記:やけど(火傷・熱傷)
やけどを負った場合、すぐに20分以上水道水(流水)をゆるやかにかけて、または冷水で冷やす。病院に行く際は、医師が的確な診察がしやすいように軟膏などは塗布せず、患部を湿ったガーゼなどで覆い、冷やしながら向かいましょう。
まとめ
英語で説明や服用方法を表記されていて、わからないままお子様に薬を飲ませるなんてことはしたくないですよね。なお、ご自分の判断を過信せず、少しでもいつもと様子が違う症状が見られる場合は、必ず医師の診察を受けましょう!
※この記事に記載されている情報は2019年3月のものです。本記事に記載されている情報は予告なしに変更される場合がございますが、ご了承ください。
情報提供:ファミリーメディカルプラクティス
20年以上の実績を持つ、インターナショナル・メディカルセンター「ファミリーメディカルプラクティス(Family Medical Practice)」。ホーチミン市、ハノイ、ダナンの3都市にメディカルセンターがあります。ホーチミン市では、1区のダイアモンドプラザ・メディカルセンター、2区のアンフー・メディカルセンター、ビンタン区のケアワン健康診断センターの3ヶ所にて診療を行っています。
日本人医師、日本人スタッフも常勤。日本語ホットラインは救急時24時間対応。
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