ホーチミンのサイゴン大教会ってどんなところ? 歴史や見どころを紹介!
ホーチミンに来たら絶対に外せない大人気観光スポット「サイゴン大教会」。別名、「聖母マリア教会」とも呼ばれており、フランス統治時代のベトナムの面影を今に残しているスポットの一つです。今回は、そんな「サイゴン大教会」の見どころや周辺の観光地について紹介します。
サイゴン大教会の歴史
サイゴン大教会は、フランス植民地時代の19世紀末に建てられたレンガ造りのカトリック教会で、ホーチミンを象徴する歴史的建造物です。フランス人がミサを行う場所として、建築家ジュール・ブラール氏によって設計されました。
サイゴン大教会の特徴的な2つの尖塔は、高さ約60mにも及び、教会完成後に増築されたと言われています。
教会の前に建つ聖母マリア像は、1959年に設置されました。
1962年には、通常の教会よりも上位で特別な役割があると見なされる「バシリカ(Basilica)」としての特権を当時のローマ教皇により授与され、それをきっかけに「聖母マリア教会」と呼ばれるようになりました。
サイゴン大教会の見どころ
地元の人々の憩いの場にもなっているサイゴン大教会は、赤れんがと2つの尖塔が特徴的。ここでは、サイゴン大教会の見どころを紹介します。
建築様式
幅35m、奥行き93m、高さ57mのサイゴン大教会は、ネオゴシックスタイルの建築様式で建てられました。建設されてから1世紀以上経っていますが、未だ当時の姿を保ち続けています。実際にサイゴン大教会に使用された材料は、セメントからネジまで全てフランスから輸入されました。大教会の大部分に使用されている赤れんがは、フランス南部の港町マルセイユから船で運ばれてきました。建築されてから現在まで、そのままの色を保っています。
外壁には幾何学模様の穴があけられており、これはベトナムの高温多湿の気候に合わせて、風通しを良くするために建築後にレンガを抜いたそうです。
細かい部分まで工夫されているのがよくわかりますね。
ステンドグラス
サイゴン大教会の中に入ると一際目を引くのが美しいステンドグラス。ステンドグラスに使用されたガラスは、フランス中部に位置するシャルトルから輸入されました。
教会の中は、アーチ型の高い天井が印象的で至るところにステンドグラスが施されています。色鮮やかなステンドグラスは全部で56枚あり、そのうち31枚はバラの花の形、残りの25枚は聖書の一場面や人物が描かれています。
聖母マリア像
サイゴン大教会の前でドンコイ通りに向かって立つ聖母マリア像も見どころのひとつです。高さ4.6メートルのマリア像は、イタリア人彫刻家によって、1959年にローマの花崗岩で作られてからホーチミンに運ばれてきました。優しく微笑みながら約60年以上ホーチミンの街を見守っています。
実は、このマリア像は2015年に涙を流したとして、メディアに取り上げられるほど話題になったことがあります。当時は、その涙を見るために多くの人が集まり、連日、交通渋滞になるほどでした。マリア像の右頬に涙がつたって流れたと言われていますが、未だ真相は明らかになっていません。
日曜日のミサ
ベトナムにおけるキリスト教徒の人口は、全人口の2割程度と言われています。週末になると、1200人収容可能なサイゴン大教会には全ての席が埋め尽くされるほど多くのキリスト教徒が集まります。ミサの時間になると、教会の周囲でカトリック教徒が熱心に祈りを捧げる光景を見ることができます。
ただし、礼拝目的ではない一般の人はミサの時間は教会内に入ることができないので注意が必要です。