ベトナムの春巻きの名前・種類|ゴイクオン、チャーゾー、ネムザンの違い
目次
ベトナムの「春巻き」は1種類ではありません。日本で生春巻きとして知られるゴイクオン(Gỏi cuốn)、南部の揚げ春巻きチャーゾー(Chả giò)、北部のネムザン(Nem rán)が、まず覚えておきたい代表的な名前です。
ほかにも、蒸した米粉の生地で具を巻くバインクオンや、からし菜で具材を包むクオンディエップなど、ベトナムにはさまざまな「巻く料理」があります。この記事では、ベトナムの春巻きの名前と種類、それぞれの違いをわかりやすく紹介します。
この記事のポイント
- 生春巻きはゴイクオン(Gỏi cuốn)と呼ばれる
- 揚げ春巻きは南部でチャーゾー(Chả giò)、北部でネムザン(Nem rán)と呼ばれる
- バインクオン(Bánh cuốn)は、乾燥ライスペーパーを蒸すのではなく、米粉の生地を薄く蒸して作る料理
ベトナムの春巻きの名前・種類を一覧で比較
日本語ではまとめて「春巻き」と表現されることがありますが、ベトナムでは料理ごとに名前や作り方が異なります。
| 日本語での目安 | ベトナム語 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 生春巻き | Gỏi cuốn ゴイクオン/ゴイクン |
ライスペーパーでエビ、豚肉、米麺、野菜やハーブなどを巻く |
| 揚げ春巻き | Chả giò チャーゾー |
主に南部で使われる揚げ春巻きの呼び方 |
| 揚げ春巻き | Nem rán ネムザン |
主に北部で使われる揚げ春巻きの呼び方 |
| 蒸し米粉巻き | Bánh cuốn バインクオン |
米粉の生地を薄く蒸し、豚肉やキクラゲなどを包む |
| からし菜巻き | Cuốn diếp クオンディエップ |
からし菜の葉で米麺、エビ、豚肉などを包む |
| 網状の皮を使う揚げ巻き | Chả giò rế/Nem rế | 細い網状・レース状の皮で具を包んで揚げるタイプ |
| カニ入り揚げ春巻き | Nem cua bể ネムクアベー |
ハイフォン名物として知られる四角いカニ入り揚げ春巻き |
「春巻き」という日本語だけでは区別できないことも
ベトナム料理には「巻く」という調理法を使った料理が多く、日本語では便宜上「生春巻き」「蒸し春巻き」などと訳されることがあります。現地のメニューでは、Gỏi cuốn、Chả giò、Nem rán、Bánh cuốnなど、それぞれの料理名で覚えておくと注文しやすくなります。
生春巻き|ゴイクオン(Gỏi cuốn)

日本でもよく知られているベトナムの生春巻きがゴイクオン(Gỏi cuốn)です。「ゴイクン」と表記されることもあります。
一般的には、戻したライスペーパーでエビや豚肉、ブンと呼ばれる米麺、レタスなどの野菜、香草を巻いて作ります。揚げないため、ライスペーパーのやわらかい食感と、具材の食感を一緒に楽しめるのが特徴です。
店によって具材は異なり、肉や魚介を使わないベジタリアン向けのゴイクオンもあります。
食べる際は、魚醤を使ったタレやピーナッツ系のタレなどをつけることがあります。タレの種類も店や地域によって異なるため、「生春巻きには必ずこのタレ」という決まりがあるわけではありません。
揚げ春巻き|チャーゾー(Chả giò)・ネムザン(Nem rán)

ベトナムの揚げ春巻きは、地域によって呼び方が変わります。
- 南部:チャーゾー(Chả giò)
- 北部:ネムザン(Nem rán)
豚ひき肉、エビ、キクラゲ、春雨、ニンジンなどの具材を皮で包み、油でカリッと揚げるのが代表的なスタイルです。ただし、具材や皮、巻き方は家庭や地域、店によって異なります。
そのまま食べるだけでなく、レタスや香草と一緒に食べたり、魚醤をベースにした甘酸っぱいタレにつけたりするのも一般的です。
実際に家で作ってみたい方は、ポステのベトナム北部風の揚げ春巻きレシピも参考にしてください。
バインクオン(Bánh cuốn)は「蒸し春巻き」?

バインクオン(Bánh cuốn)は、日本語で「蒸し春巻き」と紹介されることのあるベトナム料理です。
ただし、生春巻きや揚げ春巻きに使う乾燥ライスペーパーを蒸した料理ではありません。米粉を使った生地を薄く広げて蒸し、できたやわらかなシートで豚ひき肉やキクラゲなどを巻きます。
仕上げに揚げエシャロットなどをのせ、魚醤をベースにしたタレやベトナムハムなどと一緒に食べるスタイルが知られています。北部では朝食や昼食としても親しまれている料理です。
生春巻きとは皮そのものが違う
ゴイクオンは乾燥したライスペーパーを戻して使うのに対し、バインクオンは米粉の生地をその場で薄く蒸してシート状にします。見た目は似ていますが、作り方も食感も異なります。
そのほかのベトナムの「巻く料理」
クオンディエップ(Cuốn diếp)|からし菜で包む

クオンディエップ(Cuốn diếp)は、ライスペーパーではなく、からし菜の葉で具を包むタイプの巻き料理です。
米麺、エビ、豚肉などを葉で包み、ゆでた青ネギなどでまとめるスタイルがあります。ライスペーパーを使ったゴイクオンとは見た目も風味も異なり、野菜の香りや食感を楽しめます。
網状の皮を使った揚げ巻き|Chả giò rế・Nem rế

ベトナムには、通常のライスペーパーとは異なる、細い網状・レース状の皮を使った揚げ春巻きもあります。商品や店によってChả giò rếやNem rếなどの名称が使われます。
ネムクアベー(Nem cua bể)|ハイフォン名物のカニ入り揚げ春巻き

ネムクアベー(Nem cua bể)は、ベトナム北部の港町ハイフォンの名物として知られる揚げ春巻きです。
カニ、エビ、豚肉、キクラゲ、春雨などを包み、四角い形にして揚げるのが特徴です。丸く細長い一般的な揚げ春巻きとは見た目も異なるため、ハイフォンを訪れた際に試してみたい料理のひとつです。
ベトナムの春巻きはどうやって食べる?
春巻きの種類によって食べ方は少しずつ異なりますが、ベトナムでは香草や野菜、タレと組み合わせて楽しむ料理が多くあります。
- ゴイクオンは、そのままタレにつけて食べる
- チャーゾーやネムザンは、レタスや香草と一緒に食べることも多い
- バインクオンは、魚醤ベースのタレやベトナムハムなどと組み合わせる
- 店や地域によって、使われるタレや付け合わせは異なる
ベトナム料理に使われる魚醤や調味料について詳しく知りたい方は、ベトナムのヌクマムや定番調味料も参考にしてください。
ベトナムの春巻きを家で作るなら
家庭で挑戦しやすいのは、具材を皮で包んで揚げるチャーゾーやネムザンです。ただし、地域や家庭によって具材や味付けにはさまざまな違いがあります。
ポステでは、豚ひき肉やキクラゲ、春雨などを使った北部風のネムザンの作り方をベトナム北部風の揚げ春巻きレシピで紹介しています。
まとめ
ベトナムで春巻きを注文するときに、まず覚えておきたいのが生春巻きのゴイクオン(Gỏi cuốn)、南部の揚げ春巻きチャーゾー(Chả giò)、北部の揚げ春巻きネムザン(Nem rán)です。
一方、バインクオンのように米粉の生地を蒸して巻く料理や、クオンディエップのように葉で具材を包む料理もあり、ベトナムの「巻く料理」は非常に多彩です。
名前を覚えておくと、ベトナムのレストランや屋台のメニューもぐっとわかりやすくなります。春巻き以外の料理も知りたい方は、ベトナム料理の定番23選もあわせてご覧ください。
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