ベトナム人違法入国者がコロナ陽性、ホーチミンなどに立ち寄り

2020年12月27日(日)10時33分 公開
ベトナム人違法入国者がコロナ陽性、ホーチミンなどに立ち寄り

ベトナム南部ビンロン省で、違法にベトナムに入国した男性が新型コロナウイルスの陽性と判定された。VNエクスプレスなどが報じている。

男性はホーチミンなど複数の地域に立ち寄った行動歴があることから、当局は緊張感を高めている。


 

ビンロン省の保健局によると、感染が確認されたのはLe Thuc Triさん(32)で、12月24日(木)から同省の病院で隔離されているという。

隔離措置が講じられた当時、Le Thuc Triさんは無症状だったという。

 

しかし、ホーチミン・パスツール研究所がその後に行われた検査で、Le Thuc Triさんは陽性反応を示したと保健局は発表している。

濃厚接触者であるLe Thuc Triさんの両親、警察官、医療従事者の合計7人に対して、同省マンティット県にある集中隔離施設での隔離措置が講じられている。

しかし、感染拡大の可能性が残っていることから、当局はさらなる濃厚接触者の追跡を急いでいるという。

 

Le Thuc Triさんは12月15日にミャンマーからタイにトラックで移動し、12月22日までタイに滞在していたことが確認されている。

 

その後、12月23日にタイからカンボジアに別のトラックで移動し、翌日の12月24日にカンボジアと国境を接するタイニン省を通じて陸路でベトナムに違法に入国したという。

その後、Le Thuc Triさんはホーチミンに移動し、バスに乗り換え、ビンロン省に向かったとされている。

 

ビンロン省に到着後、Le Thuc Triさんは母親の自宅に向かったが、Le Thuc Triさんの母親が現地当局に対して、自身の息子が違法に入国している旨を報告したという。

 

Le Thuc Triさんの通過した経路は新型コロナウイルスの感染が拡大している地域だ。

ミャンマーは新型コロナウィルスの感染者が12万人にのぼるなど、世界的にみても感染の歯止めがかかっていない国の1つだ。

さらに、コロナ対策優等生とされていたタイでもカンボジアとの国境でのクラスターを皮切りに国内感染が広まっている。

これを受け、カンボジア政府はタイへの労働者の派遣を中止していた。

 

現在の規定では、ベトナムに入国する全ての人は隔離措置を受けることが義務付けられているが、Le Thuc Triさんは違法に入国したため、隔離措置が講じられていないという。

現地警察は、Le Thuc Triさんの入国までのさらなる経緯を調べているという。

 

タイニン省人民委員会のNgoc委員長は「国境警備のさらなる厳格化と規定を守らない人に対する厳罰化を指示した」と話した。

 

 

 

 

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