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高まる失業率とインフレ、ベトナムの消費が低迷
<写真:VnExpress>
ベトナムでは消費者がインフレと失業率上昇の影響を受け、買い物や外食への支出を減らしはじめている。
キチキチやゴギハウスといった22のレストランチェーンを運営するゴールデンゲート社のラン・グエン財務部長によると、飲食部門の消費は2022年最終四半期から弱まり始め、12月の売上は多くの業界関係者にとって期待外れのものであった。
同部長は最近のフォーラムで、テト(旧正月)後には更に消費が低迷し、落ち込みが激しくなったことを明らかにした。
ハノイ市とホーチミン市のショッピングモールでは、テナントが賃貸契約を解約し、空き店舗が目立ち始めるようになっている。
化粧品大手小売チェーンGuardianのレー・フイン・フオン・トゥック代表によると、同社の顧客数は昨年と変化していないが、顧客が消費に慎重になり、手頃な価格の製品を購入しているため、客単価は前年比約35%の減少傾向にあるという。
小規模業者も同様の困難に直面しており、ホーチミン市1区で学用品を販売する店舗では、保護者による学用品の買い控えを受け、年明けから1日の売上が前年比40%減になった。
地元メディアが3月11日〜13日に掛けて読者1600人を対象に行った調査では、回答者の82%が「この3ヶ月で支出を抑えた」、15%が「予算は変わらない」、3%が「前の期間よりも支出を増やした」と回答している。
統計総局のデータによると、全国の財・サービス売上は依然として伸びているが、上昇速度は緩やかなものである。2月の売上高は前年同期比13.2%増であったが、昨年4月以来の低い伸び率となっている。
自動車のような大物商品販売も減少を見せ始めており、ベトナム自動車工業会(VAMA)会員の1月総販売台数は、前年同月比44%減の1万7314台であった。
2月のインフレ率は4.5%以下に抑えるという政府目標に対して4.3%で、大幅な雇用削減も消費支出の減少に関連している。
ベトナムでは2022年9月〜2023年1月にかけて、1300社の労働者約54万7000人が受注減少の影響による労働時間短縮や一時的な業務停止を余儀なくされており、4万8600人以上が失職したという。
今年1〜2月の輸出額は前年同期比10.3%減で、主要部門で受注の落ち込みを受けた各工場が人員削減を進めている。
こうした状況下でベトナム人が再び大きな消費を始めるまでには、数ヶ月を要する可能性が高い。そのため、同国では観光が経済活性化のために重要な役割を果たす可能性があり、3月15日から団体旅行が再開される中国人観光客への期待が寄せられている。
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