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ホーチミンの工場労働者、物価高・低賃金で帰郷を選択
<写真:VnExpress>
ホーチミン市の工場で解雇が続く中、多くの出稼ぎ労働者が子供と一緒にいるため、また高い生活費から身を守るために帰郷することを選択している。
トゥードゥック市のリンチュン輸出加工区(EPZ)で靴を専門に製造するLRベトナム社では、今年に入ってから受注不足のために週3日しか操業できず、多くの労働者が低収入に耐えられずに退職を決意した。
その中の1人であるリンさん(29)は帰郷し、現在は家族が営む農場で働いている。リンさんは10年前にドンナイ省から同社へ就職して夫に出会い、2人合わせて月収2000万ドン(約11万5000円)以上を稼いでいた。しかし、家賃や毎日の食事代、子供3人の養育費などが必要であり、貯蓄はないに等しい。
2人はパンデミック時にも帰郷を検討したが、パンデミック後のチャンスに期待して留まることを決意した。しかし、パンデミックの余波は世界経済に予想以上の打撃を与えた。
2022年初めにまずリンさんの夫がドンナイ省に戻り、農作業で収入を得られない場合に備えてリンさんは工場に残って働くことにした。そして2023年初頭には会社の経営状況が思わしくなかったため、リンさんも予定より早く退職したという。
他の多くの労働者も低下する収入と上昇するホーチミン市の物価に耐えられず帰郷を選択し始めている。
ホーチミン市労働傷病兵社会局が第1四半期に4000社を対象に行った調査では、31%が人員削減を実施し、50%が現状維持、新規採用を実施した企業は19%に留まることが明らかになった。
レイオフを実施した企業は主に履物や衣料品、繊維、建設、食品加工などの分野である。
社会生活研究所が2022年末に実施した調査によると、ホーチミン市とビンズオン省、ドンナイ省の1000人以上の労働者のうち15.5%が帰郷すると回答し、44.6%が帰郷を検討していることが明らかになった。
回答者の多くは帰郷を選択・検討する理由として、ホーチミン市での生活費の高さや実家に預けている子どもの近くにいる必要性を挙げている。また、人件費や前提コストの低さを生かした工業地帯の拡大政策によって地方で仕事の機会が増加したことも理由の1つである。
社会生活研究所のグエン・ドゥック・ロック所長によると、帰郷する労働者のうち若い人は、引き続き工場での仕事を探す可能性が高いが、年配の人は農場で働くことを選択する可能性が高いという。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。