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ベトナム若者世代のうつ病、経済的プレッシャーが主要な原因
<写真:VnExpress>
経済の不況の中で、ベトナムの多くの若者が金銭的なプレッシャーによる慢性的なストレスや精神障害を経験しているという。
男性が家計を支えるべきという伝統的な価値観の中で育ったドゥックさん(30)は、大学卒業後に恋愛よりもキャリアを優先し、長年の恋人と別れた。
ITと株取引の専門知識に自信を持つドゥックさんは、株式投資を開始した。当初は利益を上げていたが、次第に投資ポートフォリオが逆転し始めた。
ドゥックさんは投資での損失を埋め合わせるために友人からの借金を重ね、さらなる損失を経験する負のスパイラルに陥り、最終的には家のローンを除いて総額20億ドン(約1222万円)の借金を抱えることになった。
ドゥックさんは慢性的な不眠症に苦しみ、ストレス解消のためにアルコールに頼るようになり、社会とのつながりを失って独り言を言うようになったという。
その後、ドゥックさんはハノイ市のマイフオン精神病院で治療を受け、うつ病と診断された。
既婚で子供もいるホアンさんも、経済的なプレッシャーから精神的な問題を抱えていると診断された患者である。
ホアンさんと銀行役員である妻は、家族の生活費として毎月5000万ドン(約30万5600円)近くを支払わなければならず、経済的な重圧が生活に重くのしかかっていることをしばしば感じていた。
2人は予期せぬ出費があるたびに親戚や友人からの借金が必要になり、やがて夫婦は金銭問題で言い争うようになった。
ホアンさんはサラリーマンを辞め、より多くのお金を稼ぐために自分の会社を設立することを決意した。
事業のキャッシュフローを維持するためにコネから金を借りようとしていたが、事業は赤字に陥り、従業員の給料さえ払えなくなった。
その後、不眠症やアルコール中毒、摂食障害、他人とのコミュニケーションへの抵抗感などに悩まされ、うつ病と診断された。
マイフオン精神病院のチャン・ティ・ホン・トゥー医師によれば、同病院の患者の約50%は若者で、その中の約20%が経済的なプレッシャーが精神病の主な原因であり、患者の多くはホワイトカラーや新進のビジネスマンであるという。
ホーチミン市立精神病院では患者の約60%が30歳以下で、その大半は学生や専門職に就いたばかりの若者である。
同病院のフイン・タイン・ヒエン医師によれば、生物学的、遺伝的な原因とともに、これらの患者の多くは予期せぬ出来事に適応できないためにうつ病になり、「金持ちになる」という計画に対する困難に遭遇したときに苦難を乗り越えられず、絶望的な気持ちになる可能性が高くなる。
多くの患者は労働市場や株式市場、暗号通貨取引市場の変動により資金を失い、一攫千金の夢が破れるのを目の当たりにしており、このような経済的なプレッシャーが原因で、彼らは人生に対する絶望感を抱き、うつ病や他の精神障害を発症しているという。
治療が適切に行われない場合、うつ病を抱える人々は、その状態の影響で、社会的な関係や健康、さらには自らの命までを失うリスクが高まる。
医師たちは経済的なプレッシャーを感じている人々に対し、家族や専門家に相談することを強く勧めている。
トゥー医師によれば、深刻な精神的障害の兆候として、不眠や疲労、不機嫌、摂食障害、コミュニケーションの困難、アルコール依存、そして自殺願望が挙げられる。
金銭的な問題によるストレスを軽減するための方法として、明確な計画を立てること、瞑想やヨガなどのリラクゼーション活動に取り組むこと、家族や友人、同僚との相談が推奨されている。
多くの専門家が「現代社会では経済的な負担を完全に避けるのは難しいが、心の健康を犠牲にしてはならない」と指摘する。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。