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ベトナム史上最大の横領事件、45億ドルの違法送金は何故実現したか

2024年09月23日(月)07時00分 公開
ベトナム史上最大の横領事件、45億ドルの違法送金は何故実現したか

<写真:dantri.com.vn>

 

ベトナムでは、大手不動産企業であるヴァン・ティン・ファットグループ(Vạn Thịnh Phát)の元会長、チュオン・ミー・ラン氏とその関係者33人に対する裁判が進行している。

 

9月19日、法廷では手続きが行われ、ラン氏の弁護士がベトナム国家銀行の傘下機関である金融監督機関、特にマネーロンダリング防止局の出席を求めた。

 

事件の捜査によれば、同グループに関連する複数の企業が、長期間にわたって違法に資金を国外に送金していたが、これらの取引は「ブラックリスト」に該当していなかったため、捜査当局に発覚することがなかったという。

 

2022年10月7日の事件立件前までに、同グループ傘下の85社が国外送金を行い、63社が国外からの資金を受け取っていたが、いずれも監視対象外であった。

 

2012年から2022年にかけて、ベトナム国家銀行が管理する商業銀行SCBは、マネーロンダリング防止局に対して約31万3700件の取引を報告しており、総額は489兆ドン(約2兆8464億2065万円)に達していた。

 

このうち151件が疑わしい取引とされていたが、同グループの企業は含まれておらず、同局が違法な資金移動を把握する根拠は存在しなかった。

 

また、国家銀行の外為管理局は、個別の外国為替取引を監査する権限を持たず、取引内容の詳細を把握する立場にはないことが判明した。

 

このため、SCBから提供された統計データを基にした外為管理局の監視は、違法な資金移動を発見するには至らなかった。

 

チュオン・ミー・ラン氏は、過去10年間にわたり違法に45億ドル(約6397億6500万円)以上を国外に送金するとともに、さらに445兆ドン(約2兆5893億8825万円)をマネーロンダリングし、架空の債券発行を通じて3万5824人の被害者から30兆8690万ドン(約1739億1873万円)を詐取したとされている。

 

今回の裁判では、国家銀行の監督機関がこれらの違法行為を見逃した理由についても検証が行われているが、現時点でこれらの機関に責任を問う根拠はないとされている。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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