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9ヶ月のFDIは約250億ドル、パンデミック前を超える勢い
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<写真:vtv.vn>
2024年1月以降の9か月間で、ベトナムは海外直接投資(FDI)において顕著な成長を遂げ、総額約247億8000万ドル(約3兆6836億4120万円)を誘致した。
これは前年同期比で11.6%の増加となり、実行額も173億ドル(約2兆5732億2000万円)に達し、パンデミック前の水準を超える勢いを見せている。
計画投資省外国投資局によると、9月単月のFDI登録額は42億6000万ドル(約6339億2040万円)に達し、年初からの累計額の17.2%を占めた。
この時期は多くの地方が成長戦略や持続可能な発展を目的とした投資促進プログラムを実施し、政府も半導体産業の発展やイノベーション促進のための施策を展開している。
中でも北部のバクニン省が特に目立っており、総額45億ドル(約6693億3000万円)のFDIを誘致し、全国の18%を占めた。
アムコア・テクノロジー・ベトナム社の半導体工場拡張プロジェクトでは、追加投資額が10億7000万ドル(約1591億5180万円)に達し、またフォックスコンのFCPV工場プロジェクトも3億8300万ドル(約569億6682万円)の投資が行われた。
これらの投資は労働集約型産業に限らず、ソフトウェアや半導体分野にも及ぶ。
南部ではホーチミン市が引き続きFDI誘致の主要地域であるが、新興地域としてドンナイ省やバリア=ブンタウ省、ニントゥアン省が注目されている。
ドンナイ省は2024年に7億ドル(約1041億1800万円)のFDI誘致を目標としていたが、9か月間で既に12億ドル(約1784億8800万円)を達成した。
バリア=ブンタウ省も前年の3.35倍にあたる新規プロジェクトを48件誘致し、ニントゥアン省は9月だけで9億1000万ドル(約1353億5340万円)の新規登録を達成している。
一方で、ベトナムでは公共投資の遅れが課題となっており、2024年の公共投資実施率は47.29%で、前年の51.38%を下回った状態にある。
しかし、KB証券ベトナムのトラン・ドゥック・アイン氏によると、FDIの積極的な資金拠出が経済成長の後押しとなり、第4四半期以降の成長継続が期待可能となっている。
欧州企業連合(EuroCham)のブルーノ・ジャスパート会長も、ベトナムの経済回復力を高く評価しており、調査によると67%の欧州企業がベトナムを魅力的な投資先と捉えている。
ただし、労働力のスキル不足や離職率の高さ、ビザ取得手続きの複雑さなど、解決すべき課題も依然として多い。
ベトナムの地理的優位性や自由貿易協定(FTA)、安価な労働力などの要因により、今後もFDIの増加が期待される中、持続可能な成長を実現するための取り組みが求められている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。