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ベトナムにおける低品質品販売、長期的存続は困難か
<写真:tuoitre.vn>
ベトナムの人口が1億人を超える中、国内外の企業がベトナム市場の成長可能性に注目している。
とりわけ、電子商取引(EC)プラットフォームの活用が活発であり、ベトナムは世界的にEC成長率が高く、年平均成長率は16%から30%に達している。
しかし、総小売販売額と消費サービス収益に占めるECの割合は7~8%に留まっており、成長余地は依然大きい。
10月30日に開催されたMasan Consumerの投資家イベントにて、Vietcap証券の高級アナリストであるホアン・ナム氏は、ベトナムのECプラットフォームで上場企業も含む多くの企業が販促を行っていることを指摘した。
ECによる即時販売だけでなく、ブランド認知向上や伝統的な販路の販売促進が狙いである。
例えば、TikTokやShopeeのライブ配信で商品がすぐに購入されなくても、顧客の記憶に残ることで後の購買につながる可能性がある。
最近、「Temu」など新たなECサイトもベトナム市場に登場し注目を集めたが、一部消費者は購入経験から「期待外れ」との声も少なくない。
ホアン氏は14年間にわたり小売・消費市場を分析してきた知見から、ベトナム人消費者がオンラインでの低価格な粗悪品に敏感であると指摘する。
テクノロジーの普及により、ネット上での評価が瞬時に広がり、質の悪い商品や著名人による低品質品の宣伝は消費者から厳しい批判にさらされやすい。
ホアン氏は「EC市場では、低品質品を短期的に売り上げる手法はベトナムでは持続可能ではない」と語る。
現在、Shopee、Lazada、Tikiなどの主要プラットフォームでは正規品の販売セクションが設けられ、消費者にとって選択肢が増え、安心して購入できる環境が整いつつある。
ホアン氏はグローバルなEC市場が拡大する中で、ベトナム企業が「世界の工場」からの類似製品と価格競争をするのは難しいと述べ、独自の特長を生かした商品開発が重要と指摘する。
国内では依然として、国内トップ企業の製品や、Masanの消費財、Vinamilkの乳製品、Thien Longの学用品、Hoa Phatの鉄鋼製品など、国内ブランドが多くの消費者から支持を得ている。
今後、ECのさらなる普及と消費者の信頼確保を背景に、ベトナム市場におけるブランド価値の競争は一層激化する見込みである。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。