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臭い発酵した蟹の麺、ホーチミンで注目を集める

<写真:vietnamnet.vn>
ザライ地方の郷土料理「ブン・クア・トイ(発酵蟹麺)」が、ホーチミン市で注目を集めている。
独特の香りと色合いが食欲をそそる一方で、食文化の違いから好みが分かれる料理でもある。
ホーチミン市ビンタイン区のグエンザーチー通りにある「マムマム・ザライ(Măm măm Gia Lai)」は、この珍しい料理を提供する店として知られる。
店主のチャン・チー・グエン氏によると、この料理は家族が代々作り続けてきたものをベースに、現地の味覚に合わせて改良を加えて提供している。
ブン・クア・トイの特徴は黒っぽいスープと強い香りである。
蟹を発酵させて作る特製のマム・クアを用い、これをベースにしたスープは一般的な麺料理とは一線を画する見た目と風味を持つ。
このスープに白い米麺と新鮮な野菜を添えることで、彩り豊かな一品となる。食べる際にはさらに発酵調味料を加え、自分好みの味に調整することが可能である。
グエン氏によると、中部地方の伝統的な塩辛い味付けが基本となっており、食材の調和と独特な香りが、地域の素朴な風味を伝える。
ホーチミン市では人気を博しているが、ザライ出身者の間では評価が分かれる声もある。
あるレビューでは「地元の味とは異なる」と指摘される一方で「80%程度の再現度であるが、サイゴンで食べられるだけでも十分」との意見もある。
一方で、観光客やホーチミン市民の間では「初めての味わい」として好意的なコメントも多く、特に地方の郷土料理としてのユニークさが高く評価されている。
この料理はもともと中部のビンディン省で誕生し、ザライ地方で改良を重ねられた。
グエン氏は「家族の味を広めることが目標」と語り、異なる地域での食文化の交流を促進する役割を担っている。
マムマム・ザライは開店から8年を迎え、店内は小規模ながらも清潔でアットホームな雰囲気を保ち、多くの来店客を惹きつけている。
グエン氏は「初めて来る人にはぜひブン・クア・トイを試してほしい」と推奨する。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。