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子供向け玩具に大人も夢中、急成長するキダルト市場

<写真:advertisingvietnam.com>
ベトナムでは大人向け「子供玩具」市場が急成長しており、キッズとアダルトの造語であるキダルトが増加している。
この現象はベトナムだけではなくアジア全体で見られ、新型コロナウイルス感染拡大後に加速した。
市場調査会社360 Research Reportsによると、大人向けにデザインされたブラインドボックスの売上高は2022年に68億ドル(約1兆339億4000万円)で、2030年には98億ドル(約1兆4900億9000万円)に増加すると予測されている。
ベトナム国内でも、この需要は右肩上がりである。
電子商取引プラットフォームMetricのデータによると、2024年第2四半期にラブブ関連商品は約52億ドン(約3011万2800円)の売上を記録し、前年同期比で665%の増加を示した。
同じくBaby Threeは10月15日から11月15日までの1か月間で88億ドン(約5260万6400円)を売り上げ、前月比で106%増加している。
専門家はこの玩具ブームが現代社会における精神的な癒しのニーズを反映していると分析する。
新型コロナ禍以降、精神的な健康を重視する風潮が広がり、Z世代を中心に旅行や自己治癒を目的とする活動が流行していたが、近年では玩具収集が新たな選択肢として支持されている。
これらのトレンドはSNSを通じて広がり、精神的満足感を求める若者の消費文化を映し出しているという。
経済専門家のファン・ズン・カイン氏によると、キダルト市場は玩具業界に新たな成長の機会をもたらしている。
しかし、短期的なトレンドに即応する商品開発が主流である一方で、長期的に支持される商品を生み出すには、実用性と持続可能な価値を併せ持つことが必要である。
実際、顧客の多くは日常生活のストレス解消や癒しを目的としており、手軽な価格で得られる喜びが魅力となっている。
キダルトのリンさん(26)は「数十万ドンで買える幸せは、緊張感の多い日々の中で大きな価値がある」と語る。
ブラインドボックスやぬいぐるみを通じた「大人の玩具」は、単なる消費ではなく精神的な満足感を提供する文化的現象となりつつある。
この動きは、ベトナムにおける消費行動の多様化を示すとともに、玩具業界のさらなる発展を促進する可能性を秘めている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。