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テト料理の残り物消費に注意、各地で食中毒が増加
<写真:24h.com.vn>
ベトナムの旧正月(テト)休暇が明け、多くの家庭で残った料理を消費し続けるなか、食品の長期保存や再加熱による食中毒や消化器系の不調が増えている。
医療専門家は食品の適切な保存と管理を怠ると、深刻な健康被害につながる可能性があると警告する。
ある女性はテト料理の残り物を数日間冷蔵保存し、再加熱して食べた後に激しい腹痛と嘔吐を訴え、病院へ緊急搬送された。
病院での診察の結果、食中毒と診断され、解毒と水分補給の指導を受けたという。
テトは普段の倍以上の料理が準備されることが多く、結果として冷蔵庫には大量の食べ残しが溜まり、毎日同じ料理を食べ続けることになる。
テト期間中は医療機関への受診者が急増しており、全国の医療機関では約55万人が診察や救急対応を受けた。
そのうち約20万人が入院治療を必要とし、700人以上が食中毒や消化不良、アルコール中毒で受診した。さらに約450人が入院を余儀なくされた。
バクマイ病院やハノイ医科大学病院などでは、食中毒や消化器系出血で緊急搬送される患者が相次いでいるという。
専門家は「大規模な集団食中毒の発生はないが、食品の長期保存や再加熱の習慣が続けば、健康被害のリスクは高まる」と警鐘を鳴らす。
ハノイ工科大学食品技術研究所のグエン・ズイ・ティン准教授によると、テトに向けて大量の食品を準備するのは豊かさの象徴という伝統的な考え方が根付いている。
また、食品を捨てることに抵抗を感じる家庭も多く、無理に食べきろうとする傾向があるという。
しかし、適切な保存や管理を怠ると、食中毒や消化不良のリスクが高まる。
食品を何度も再加熱すると、栄養価が失われるだけではなく、細菌が増殖し、毒素が発生する可能性がある。これらの毒素は加熱しても完全に除去することは不可能である。
食中毒を引き起こす細菌の一部は冷蔵庫の低温環境でも生存・増殖可能であることが確認されている。
食べ残しを無理に消費するよりも、最初から適量を準備する方が健康的である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。