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韓国の財閥SKグループ、ベトナムで小型モジュール炉の開発を計画
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<写真:kinhtemoitruong.vn>
韓国の大手財閥SKグループは、ベトナムにおいて小型モジュール炉(SMR)の開発を検討している。
2月14日にSKグループのチェ・テウォン会長はハノイ市でトー・ラム共産党書記長と会談し、LNG火力発電や水素エネルギー、AIデータセンターなどの分野でも協力を進める意向を示した。
トー・ラム書記長はSKグループがベトナムで展開する事業を高く評価し、同グループの今後の投資計画がベトナムの経済・社会発展方針に合致しているとの認識を示した。
また、関係機関や地方政府と緊密に連携し、迅速かつ実効的にプロジェクトを進めるように要請している。
テウォン会長は同社がエネルギー分野で世界トップクラスの技術力を有していることを強調し、ベトナムの持続可能な経済発展に貢献したいと述べた。
その一環として、LNG火力発電インフラの整備や水素エネルギーの開発に加え、小型モジュール炉(SMR)やAIデータセンターの建設を進める計画を明らかにした。
さらに、スマート農業や物流分野への投資も視野に入れているという。
ベトナムは持続可能な経済成長を目指し、再生可能エネルギーを含む多様な電源の確保を進めている。
電力需要の増加に対応しつつ、2050年までのカーボンニュートラル達成を目指す中で、原子力発電は有力な選択肢の1つとなっている。
特に2023年11月に政府がニントゥアン省での原子力発電計画を再始動させたことを受け、海外からの投資関心が高まった。
2月12日に行われた「第8次電力開発計画」の修正案に関する協議では、グエン・ホン・ジエン商工相が「ベトナム全土で小規模な原子力発電を発展させる方針」を示した。
修正案では2030年までに少なくとも8カ所の候補地のうち3カ所に原発を建設する計画が示されている。
ジエン商工相によれば、ベトナムの国土は南北に長いため、小型モジュール炉は適している。
特に電力需要が比較的低い地域や、風力・太陽光発電など再生可能エネルギーの潜在力が高い地域では、SMRの導入がエネルギーミックスの最適化に寄与する。
近年、小型モジュール炉は世界的に注目を集めている。従来型の大型原子炉に比べ、コンパクトな設計で建設コストや工期を短縮可能な点が利点とされる。
現在、ロシアと中国のみが商業運転中のSMRを保有しているが、米国、日本、韓国を含む多くの国々が開発競争に参入している。
国際原子力機関(IAEA)の推計では、2024年10月時点で約70種類のSMR設計が開発中である。
今後、ベトナムが原子力発電をエネルギー政策の一環として本格的に推進する場合、韓国SKグループをはじめとする海外企業の投資動向が注目される。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。