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ハノイで成人の麻疹感染、25年初の死亡例を確認

<写真:nhandan.vn>
ハノイ市に所在するバクマイ病院感染症研究所は、2025年における成人の麻疹による初の死亡例を報告した。
亡くなった患者は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)および糖尿病という複数の基礎疾患を有しており、重度の肺合併症を発症したのち、ECMO(体外式膜型人工肺)および血液透析を用いた集中治療が施されたが、治療開始から2週間後に死亡した。
ベトナム保健省の統計によれば、2025年1月から3月20日までに全国で報告された麻疹疑い例は4万2488件に上り、うち5件が死亡例として確認された。
感染者の約73%は生後9か月から15歳未満の子どもであるが、成人においても重症化する症例が相次いでおり、医療機関は警戒を強めている。
バクマイ病院によると、2025年に入って以降、成人の麻疹患者が急増しており、1日あたり10〜20人が発熱や発疹、咳、鼻水、目の充血といった症状を訴えて受診している。
これらのうち一部では肺炎や肝機能障害、下痢、さらには脳炎や髄膜炎といった重篤な合併症を引き起こす事例も報告されている。
特に30〜50代の患者に多く見られ、過去に麻疹ワクチンを接種していないか、接種歴があっても追加接種を受けていないケースが大半を占める。
自らが麻疹にかかるとは想定しておらず、医療機関を訪れた時点ですでに症状が重篤化していることが多いとされる。
麻疹は飛沫感染によって広がる感染力の高い疾患であり、適切な隔離および治療が行われなければ、地域社会における感染拡大の危険性が高まる。
入院患者全体における重症化率は約5%とされており、とりわけ基礎疾患を持つ患者や免疫力の低下した成人は特に注意が必要である。
専門家は麻疹はワクチン接種によって予防可能な疾患であると強調しており、過去の接種歴が不明な成人に対しては、麻疹・おたふくかぜ・風疹(MMR)ワクチンの再接種を推奨している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。