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ベトナムのホテル市場、国際観光の回復を追い風に活況化

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2025年初頭、ベトナムのホテル市場は国際観光の本格的な回復を背景に、力強い成長を見せている。特にハノイ市やホーチミン市では宿泊施設の稼働率と収益がともに上昇しており、外資系大手をはじめとする多くの事業者が新規供給の拡大に動き出している。
不動産サービス大手サヴィルズの四半期報告によれば、ハノイ市におけるホテルの平均稼働率は76%に達し、前年同期比で11ポイントの増加を記録した。
5つ星および4つ星ホテルにおいても、それぞれ5〜6ポイントの上昇がみられたほか、客室単価も2〜5%の上昇傾向を示している。
この回復の背景には、2025年第1四半期における訪越外国人観光客数が600万人を突破し、過去最高を更新したことがある。
ハノイ市だけでも185万人が訪れ、宿泊業の売上は前年同期比で19.6%増となる3兆2000億ドン(約174億800万円)に達した。
ホーチミン市やダナン、クアンニン省など他の主要観光都市においても同様の傾向がみられ、ホーチミン市の宿泊業売上は5兆ドン(約271億8360万円)を超え、前年比10.5%の増加を記録した。
サービスアパート市場も堅調であり、ホーチミン市の高級物件(グレードA)の平均稼働率は85%、ハノイでも82%に達している。
国際ブランドが運営する「サマセット・ウェストポイント」「インターコンチネンタル・ハノイ・ウェストレイク」「シェラトン・ハノイ」などの物件は、特に高い稼働率を維持している点が注目される。
外資系大手ホテルチェーンも積極的に展開を拡大しており、マリオット・インターナショナルは2024年末時点でベトナム国内に25施設を展開、2025年にはさらに5施設の新規開業を予定している。
長期的には国内54施設への拡大を目指しており、市場への強い期待がうかがえる。
さらに今後は、空港および都市交通インフラの整備が観光客のさらなる増加と宿泊ニーズの多様化を後押しすると期待されている。
政府は2025年中にカットビ、ヴィン、ドンホイ、カマウ、フーコックの5空港を拡張する計画を進めており、ロンタイン国際空港の建設やホーチミン市のメトロ開業も控えている。
不動産コンサルティング企業アビソン・ヤングやサヴィルズによれば、今後の成長分野として「ウェルネス・リトリート」や「オールインクルーシブ型リゾート」といった新たな宿泊モデルにも注目が集まっており、これらがベトナムの観光・宿泊業界の持続的な発展を後押しするものと見られている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。